泥、神様、泣き笑い 宮古島・島尻のパーントゥプナハ


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 【宮古島】国の無形民俗文化財に指定されている沖縄県宮古島市平良島尻の伝統行事「パーントゥプナハ」が25日、始まった。泥だらけのつる草を身にまとい仮面をつけた来訪神・パーントゥが人やものに泥を塗って回り、厄払いした。集落には多数の人々が訪れ、歓声や悲鳴が響き渡った。26日まで。

パーントゥに泥を塗られて泣き叫ぶ子ども=25日、宮古島市平良島尻

 午後5時、「ンマリガー」(生まれ井戸)から現れた3体のパーントゥは宗家に当たるムトゥを訪れ、古老に泥を塗った。また集落を駆け回り、集まった市民や観光客、車や家など老若男女を問わず泥を塗ったり投げたりしていた。

 市平良から訪れた冨谷大輝君(6)は泥を塗られ、「怖かった。ちょっぴり泣いてしまった」と明かした。

 母の紗緒理さん(40)は「きょう、言うことを聞かなかったから連れてきた。これで言うことを聞いてくれるかな」と笑顔で話した。