オスプレイが新着陸帯で初訓練 東村高江


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新設されたN4地区の着陸帯付近で訓練する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ=25日午前11時25分ごろ、東村高江(ヘリパッドいらない住民の会提供)

 【北部】米軍北部訓練場一部返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設事業のうち、東村高江のN4地区に新設された着陸帯で25日、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ1機が訓練する様子を住民が確認した。同地区は17日に米軍に先行提供され24日から米軍ヘリによる本格運用が始まっているが、オスプレイの訓練が確認されたのは初めて。

同事業で新設される着陸帯のうち、集落から最も近い同地区でのオスプレイの訓練や訓練回数の増加で、高江集落への被害増大は避けられない。
 目撃した住民によると、オスプレイ1機が午前11時23分にN4-2着陸帯に1回着陸し、N4地区付近の上空を旋回した。午後4時20分ごろにも1機が飛来し、同25分にN4-2着陸帯、同30分にN4-1着陸帯に着陸する様子が確認された。着陸時には粉じんを巻き上げ、大きな騒音が響いていたという。
 東村高江や国頭村安波に新設される着陸帯でのオスプレイの訓練は年間で2520回想定されており、既存着陸帯でのCH46ヘリの着陸帯使用回数の倍に増える。一方、着陸帯建設に当たって防衛省が実施した環境影響評価ではオスプレイの訓練を想定していないことも問題になっていた。
 N4地区の二つの着陸帯は2014年7月までに完成。17日に米軍側に提供されたが、これまで2度、提供前に使用された。23日には、東村議会がN4着陸帯の使用禁止を求める抗議決議を可決、沖縄防衛局に要請していた。
 沖縄防衛局は米軍北部訓練場内のヘリコプター着陸帯移設事業で、国頭村安波のG地区での着陸帯建設工事について1月27日に仲程土建(宜野座村)と1億9千万円で契約した。工期は2016年3月31日まで。
英文へ→US military carries out Osprey training at new helipad in Takae for the first time