粟国空路が運休 消防車故障で安全確保できず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【粟国】粟国空港の老朽化した化学消防車の故障が理由で、粟国と那覇を結ぶ第一航空(大阪府)の定期便(1日1往復)が、18日午後から運休していることが21日分かった。県と空港事務所は早期の運航再開を目指し、村の消防車両に化学消火の機能を持たせて代用する方向で調整している。

 空港は県の管理で、化学消防車の有無は航空機の離着陸の条件ではない。だが第一航空の担当者は「万一に備え、安全性確保のために運休を決めた。客に不便をかけて申し訳ない。県と調整し早めの運航再開を目指したい」と述べた。
 空港を管理する県土木建築部空港課によると、消防車は老朽化に伴いことし5月に更新予定だった。新車両は那覇で車両登録手続きを済ませてから配置することが決まっているという。
 消防車両は1997年式で消火設備の油圧ポンプ部分が故障した。粟国空港事務所の担当者は「定期点検をしているが老朽化に加え、専門家でないと分からない故障だったので頭を抱えている。早期運航に向けた対策を進めている」と話した。空の定期便は離島住民の足でもあり、関係者は車両更新の5月より早く再開につなげたい考えだ。