台風9号 けが18人、176人避難 1万100戸が停電


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 気象庁によると、大型で非常に強い台風9号は9日午後10時現在、那覇市の南約200キロにあり、暴風域を伴いながら、1時間に25キロの速さで北西に進んでいる。沖縄気象台によると、沖縄本島地方に10日未明から明け方にかけて、先島諸島は10日朝から昼前にかけて最も接近する見込み。9日午後11時17分ごろ、南城市玉城糸数で最大瞬間風速46.4メートルを確認した。

 台風9号の接近に伴い、沖縄本島と宮古島で9日午後11時までに18人がけがをして搬送されたことが琉球新報のまとめで分かった。東村は9日午後5時10分に村内の200人に避難勧告を出した。各市町村が設けた避難所には9日午後11時半現在、計176人(琉球新報調べ)が避難している。沖縄電力によると、9日午後11時現在、県内で約1万100戸が停電している。南城市が最も多く約2900戸が停電している。
 同日午後10時現在、台風9号の中心気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートル。北東側560キロ、南西側500キロは風速15メートル以上の強風域となり、勢力を維持しながら先島諸島に近づく。沿岸の海域は沖縄本島地方と宮古島地方で猛烈にしけ、八重山地方と大東島地方で大しけとなり、気象台は高波に警戒するよう呼び掛けている。
 沖縄本島地方は10日にかけて1時間に60ミリ、先島諸島では10日にかけて1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがある。11日午前0時までの24時間に予想される雨量は沖縄本島地方で250ミリ、宮古島地方で150ミリ、八重山地方で200ミリとなっている。
 10日に予想される最大瞬間風速は沖縄本島地方が東の風45メートル、宮古島地方が北西のち南の風60メートル、八重山地方が西の風45メートル、大東島地方が南東の風30メートルとなっている。
 台風10号は9日午後9時現在、華南にあり、中心気圧は980ヘクトパスカルで今後弱まっていく見込み。非常に強い台風11号は午後9時現在、マリアナ諸島にあり、沖縄地方への影響はほとんどないとみられる。

台風9号が接近し激しい波しぶきが道路を襲う本島南部の海岸=9日午後2時ごろ、与那原町板良敷(諸見里真利撮影)