地域

奇祭「パーントゥ」 集落に悲鳴と歓声 宮古・平良島尻

人々や建物などに泥を塗りつけて回り厄払いをした、全身泥まみれの「パーントゥ」=3日夕、宮古島市平良島尻

 【宮古島】全身泥まみれの「異形の神」が、地域の人々らに泥を塗って集落の厄を払う宮古島市平良島尻の伝統祭祀(さいし)「パーントゥ」が3日夕、集落内で行われた。キャーンと呼ばれるつる草(シイノキカズラ)を体に巻き付け、全身泥まみれで追いかけてくる“化け物”に、泥を塗られまいと必死で逃げる子供たちの悲鳴や歓声が集落に響き渡り、独特の「奇祭」は盛り上がった。4日も行われる。

 夕日が西の空に傾き始めたころ、集落はずれの井戸「ウマリガー(生まれ井戸)」から出現した“3匹”のパーントゥは、仮面とつえを手に集落に侵入。その姿を見つけた子供たちの「パーントゥが来た!」の叫び声を合図に、住民や観光客らは一斉に逃げ回った。
 全身真っ黒な泥まみれのパーントゥは、悪臭を放ちながら「幸せの泥」を人々や建物、駐車中の車両に至るまで塗りたくり、厄を払って回った。集落には日が暮れるまで子供たちの悲鳴や歓声が響き続け、住民総出の祭りは盛り上がりを見せた。
 「パーントゥ」とは方言で妖怪や化け物を意味する。同集落では「幸せを呼ぶ神」とされ、住民や新築住宅に次々と泥を塗りつけて厄払いする。祭りは国指定重要無形文化財で、毎年旧暦の9月吉日に実施されている。