Lilly drop / “沖縄らしくない”に挑戦


社会
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那覇市安里のライブハウスG―Shelterで4日、ライブイベント「LAID BACK CITY3」を主催した大学生の4人組バンド「Lilly drop」。踊り出したくなるような軽快なシティーポップスを奏でる。

メンバーは、大槻怜(れん)(ギター・ボーカル)、ほのか(キーボード・ボーカル)、ヨシチャン(ベース)、元(はじめ)(ドラム)からなる。大人っぽくクールな音楽を奏でる彼らの素顔は、笑顔がまぶしいおちゃめな大学生だ。

Lilly dropの(左から)元、ほのか、大槻怜、ヨシチャン=那覇市のG―Shelter

バンドは2018年8月に結成した。大槻がヨシチャンに「大学生になったらバンドをやろう」と声を掛けたことがきっかけだった。2人は豊見城高校の同級生。その後、2人は沖縄国際大学に進学しメンバーを探した。ヨシチャンの同級生のほのかと豊見城高の後輩である元が加わった。ヨシチャンと元は楽器演奏未経験で、いちからのスタートだった。大槻は「初心者から始めたわりには、成長率がすごいバンドだ」と誇らしげに話す。

作曲は大槻が、作詞はほのかとヨシチャンが担当する。メロディーと歌詞を強調させるパンクロック「メロコア」と呼ばれるジャンルが多いとされる沖縄のバンドだが、メンバーは「あえて“沖縄らしくない”を意識して作っている」と挑戦する姿勢だ。

5月29日にはファーストミニアルバム「LAID BACK」をリリースする。今後は県外での活動を考えているが本格的な進出は、元が大学を卒業してからだ。「他のバンドを気にすることなく、ゆっくり活動していきたい」と4人は笑顔で口をそろえた。

(青山香歩)

<次回は5月27日>

プレビュー

(2020年4月22日 琉球新報掲載)