「少し休もう!」を合言葉に 100cmの視界から―あまはいくまはい―(73)

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沖縄の友達と一緒にいるとき、私が「眠いなぁ」と言うと、「寝たらいいさ」とよく言われます。でも県外の友達だと違うのです。「大丈夫? 何か持ってこようか?」と心配され、ときには「気を悪くさせてしまったかな?」と気遣われてしまうのです。一緒にいるときに眠くなってしまったのは申し訳ないけれど、少し休みたいだけなのに。ときには気持ちを言うことに慎重にならないといけません。

沖縄では自粛が解除になり、学校も始まっているそうですね。学習の遅れを取り戻すため、夏休みなども短くなるそう。勉強を進めることは大事だけれども、こんなときだからこそ、休む時間を多めに取って、時間にも、気持ちにも、余裕ができますように。手洗いを丁寧にする時間、今までの不安やこれからのことを話す時間、新しい勉強スタイルを身に付ける時間。そしてまた休校になるときのために、試行錯誤を繰り返しながら、新しい環境をつくる時間です。

「勉強の遅れを取り戻す」というゴールだけを目指して、みんなが一生懸命に動いてしまうと、置いていかれる人、倒れる人が出てしまうでしょう。そうなる前に、子どもも先生も、自分のペースも大切だよね、休むっていいことだね、と声を掛け合いましょう。だって沖縄の人は「眠かったら寝たらいいさ」と言える人たちなのだから。お互いの体調不良を責めずに、堂々と休めるよう、「少し休もう!」を合言葉にしましょう。


毎朝1時間は、家族みんなで勉強タイム

また文科省のガイドラインでは、感染による重症化のリスクが高い子どもは、必要なときは欠席ではなく出席停止として扱うとありました。命の危険がある時に、出欠を気にする人はあまりいないはずなのに。それよりも子どもの学びが、どこにいても保証されることが大切です。私は入退院を繰り返し、家から出られないことも多かったけれど、寝ながらも学び続けることができました。勉強を見てくれ、声を掛け続けてくれた、家族や先生をはじめ、たくさんの人のおかげです。

障がいがなくても、どんな子どもでも「学校を休んでも大丈夫」、そう思えるといいですね。そして学び続けることができる環境、例えばオンライン授業や先生の自宅訪問など、いろいろなサポートが必要です。長い休校が開けた今、そしてこれからも休校になるであろう今こそ、変えていくチャンスです。子どもの状況や特徴に応じて、学ぶための方法が広がりますように。現場の先生方もありがとうございます。未来を築く子どもたちのために頑張っていきましょう。



(次回は6月9日)


伊是名夏子

いぜな・なつこ 1982年那覇市生まれ。コラムニスト。骨形成不全症のため車いすで生活しながら2人の子育てに奮闘中。現在は神奈川県在住。

 

(2020年5月26日 琉球新報掲載)

 



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