ネオパークの動物たち、今どうしてる?公式SNSでいろんな表情を紹介【島ネタCHOSA班】


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私はネオパークのインスタグラムをフォローしているのですが、動物のかわいさや迫力が伝わる写真ばかりで見ていてとっても楽しいんです! どんな人がどうやって撮影してるのでしょう? 制作の裏側が知りたいです。

(名護市 我が家も動物園)

名護市にある「ネオパークオキナワ」は世界各地の動物たちを見ることができる動植物公園。新型コロナ感染症の影響を受け、4月17日から5月23日まで休園を余儀なくされましたが、その最中にインスタグラムをはじめ、フェイスブック、ツイッターに動物たちの様子を精力的に投稿していることが話題になっています。

あの動物たちの写真や動画がどうやって撮影されているのか、調査員も気になっていました! ということで、今回は実際にネオパークのSNS運営に携わるスタッフさんにビデオ通話でお話を伺うことに。

喜瀬さんが撮影したビントロングの寝顔(提供写真)

手間暇かけて撮影

インタビューに応じてくれたのは喜瀬碧子さん。ネオパークの公式フェイスブックとインスタグラムの運営を主に担当している他、同園の体験コーナー「ふれあい広場」の係でもあります。SNSにアップされている写真の多くは喜瀬さんが撮影したものなんですよ。

喜瀬碧子さん(提供写真)

4月から実施した休園を機にSNSでの発信を活発にしたネオパーク。喜瀬さんは「休園中はお客さんに来ていただけないので、普段見れないところや、園内の生き物の状態を知ってもらいたいと思い投稿しています」と話します。

最近撮影した中で印象に残っている動物は何ですか? と尋ねると「ビントロングです」との答えが。ビントロングは東南アジアなどに生息するジャコウネコ科の動物。ネオパークには今年3月に来たばかりです。

「夜行性の生き物、しかも園の環境にまだ慣れていないので、エサも人前ではなかなか食べてくれません。撮影の時は私が隠れて、おどかさないように撮る、という感じでした(笑)」

世界中の生き物を飼育している園内。種類によっては撮影に労力を要します。喜瀬さんは、それぞれの飼育員たちと情報交換しながら、生き物が活発に行動する時間や天候について考え、撮影に臨んでいるそうです。内容豊かな投稿をするために、スタッフの皆さんが手間暇をかけているのですね。

「動物のかわいさだけでなく、生き物としての命の力強さ、不思議さなど、いろんな面を伝えたいと思っています」と話す喜瀬さん。投稿の際には生態や特徴も紹介することで、生き物の情報を丁寧に発信することを心がけているそうです。

飼育員の視点から

木の枝をかじるマレーヤマアラシ(提供写真)

他に撮影に苦労した動物はいますか? と喜瀬さんに尋ねると「ヤマアラシです」との答えが返ってきました。

「獣舎(じゅうしゃ)の中で近づいて撮影したかったのですが、ヤマアラシって前歯のかむ力が強く、木の枝でもばりばりかじることができます。うっかりかまれないように、注意しながらの撮影でした」

ヤマアラシといえば、背中の鋭いトゲが危険そうですが、歯にも気をつけないといけないとは。これは、実際に動物に接する方でなければわからない情報ですね。

一方、SNSに投稿すると多くの方から反応がある動物は、カピバラ(大型のネズミの仲間)や、同園の体験施設「ふれあい広場」で暮らす柴犬「キナコ」だそう。特に愛きょうたっぷりのキナコは、一度来園して遊んだことがあるお客さんから、良い反応が得られると喜瀬さんは話します。

ネオパーク内にある「ふれあい広場」の人気者、柴犬のキナコ(提供写真)

現在ネオパークは、一部施設の利用を見合わせながら、営業再開しています。喜瀬さんたちが手がけるSNSは、園内の最新情報や動物たちの生き生きとした表情を伝えるべく、今後も活発に運用されていくとのことです。

ネオパークオキナワ

名護市字名護4607-41 (マップはこちら
TEL: 0980-52-6348
※現在園内施設(ふれあい広場・軽便鉄道)、飲食(カフェ・パーラー)、売店、コイン式遊具は当面の間、ご利用になれません

(2020年6月4日 週刊レキオ掲載)