器もがぶりと食べられる!うるマルシェの”沖縄ソバのパン”【島ネタCHOSA班】


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友人から、〝沖縄そばのパン〟というのがあると聞きました。いったいどんなパンなのか、沖縄そば好きの僕は気になってしかたがありません。

(那覇市 太郎)

沖縄そばのパン、うわさには聞いていましたがまだ食べたことがありませんでした! 調べてみると、うるま市にある「うるマルシェ」内の「カフェ・ベーカリー」で販売中とのこと。

「うるマルシェ」は2018年11月にオープンした施設で、農水産物直売所や産直レストラン、フードコートなどを備えています。直売所には地元うるま市を中心に、県内各地の新鮮な野菜や魚、肉などが並びます。ゆっくり見たいところですが、今回はベーカリーへ直行です!

考案者はパートさん

「カフェ・ベーカリー」は第1駐車場の入り口から入ると右側にあります。種類豊富なパンが並んでいて、どれもおいしそう。あっ、「沖縄ソバのパン」があります! これですね。パンというより、これはもう〝沖縄そば〟といっても過言ではありません!

仲本製麺所の麺使用「沖縄ソバのパン」(260円・税込)(提供写真)

パンでできた器の中に麺が入っていて、三枚肉と紅ショウガ、ネギまで載っています。

「沖縄ソバのパン」が誕生した経緯を製造担当の金村直樹さんにお聞きしました。

「考案者はパートのエリカさんで、従業員みんなで作ったパンです。最初は焼きそばパンのイメージだったんですが、どうせなら器も作ろうということで、この形になりました」

そうなんですか。どのように作っているんですか?

「うるま市の仲本製麺所から仕入れた麺に、沖縄そばのだしを一晩かけて染み込ませています。器部分は胚芽の生地を使うことで、やちむん風に仕上げているところがポイントです」

なるほど~。お客さんの反応はいかがですか?

「思ったより、ちゃんとそばの味がするとか、これ食べたら沖縄そばが食べたくなると言われたりします」

「パートさんのアイデアも積極的に採用し、みんなでパンを作っている」という金村直樹さん

おぉ~、それは期待大ですね。では、さっそく「沖縄ソバのパン」をいただきます! まずは、雰囲気を出すため赤と黄色のお箸で麺を…。

「普通に沖縄そばじゃん!」と思わず大きな声が出てしまいました。味がしっかりついているし、紅ショウガと食べたらさらにおいしい。あぶった三枚肉の香ばしさも、グッときますね~。

続いてパンごとがぶり! 炭水化物に炭水化物? いいえ、気になりません。 

偏愛パンシリーズ

金村さんは県民に愛されているもので作る「偏愛パンシリーズ」に取り組んでいます。「沖縄ソバのパン」もその一つで、他には「ルートビアパン」というのもあるそうです。こちらはルートビアとラム酒などを使い、仕上げにパチパチはじける音がかすかに聞こえるパチパチキャンディーを載せています。もちろん〝R20(お酒は二十歳になってから)〟の商品です。

うるま市産の黄金芋を使った「黄金芋ワンローフ」(350円・税込)
うるま市産もずくと浜比嘉島の塩を使った「もずく塩パン」(100円・税込)

さらに、おなじみのスッパイマンを使った「パン・ド・スッパイマン」も考案中だとか。今後の「偏愛パンシリーズ」も楽しみです!

ちなみにベーカリーでは、マルシェで規格外などの余った野菜があると安く購入し、パン作りにも利用。フードロス削減にも一役買っているんですね。
 


カフェ・ベーカリー

【住所】うるま市前原183-2 うるマルシェ内 (マップはこちら
【電話】 098-923-3944
 

(2020年8月20日 週刊レキオ掲載)