羽生結弦 全日本はコーチ不在?オーサーに連絡なしの異例事態

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(写真:松尾/アフロスポーツ)

《羽生選手が健康で 試合で思い描くスケートができますように》

こんな絵馬が奉納されているのは、羽生結弦(26)の生まれ故郷・宮城県仙台市内のとある神社。

「勝負の神と名高い神社で、羽生選手も参拝していたため、ファンには聖地のようになっています。実はあまり知られていないのですが、羽生選手はつい1年前の’19年のクリスマスの日にもお参りしたそうですよ。全日本選手権で2位になった直後で、次の試合(’20年2月の四大陸選手権)で優勝したから、すごい効きめだなぁって(笑)」(地元住民)

冒頭の絵馬はファンの手によるもののようだ。記された日付を見るに、今度の全日本選手権へのエントリーを知って、いても立ってもいられなくなり、ゆかりの神社に祈願に訪れたように思われる。

ただ、今季は地元の羽生ファンにとっても予想外の“異例ずくめ”のシーズンになりそうでーー。

「私も驚いたんですが、カナダにいるブライアン・オーサーコーチ(59)のところに“全日本選手権をどうするか、羽生選手からこれといった連絡がきていない”そうなんですよ。その話を聞いたときには、すでに羽生選手のエントリーは発表されていたのですが……」

あるフィギュア関係者が困惑気味にそう話す。

長野市で開催される全日本選手権は、男子SPが12月25日、男子フリーが26日に行われる。

「コロナ禍を理由にグランプリシリーズを欠場した羽生選手にとっては今シーズン初の試合ですから、日本だけでなく海外からも注目が集まっています」(スポーツ紙記者)

■カナダの関係者は“結弦は一人で挑むつもりなのか?”と困惑

その重要な試合に、コーチと連絡を取り合っていないというのはどういうことなのか。前出のフィギュア関係者が続ける。

「所属するカナダのクラブの関係者も、“結弦は一人で全日本選手権に挑むつもりなのか?”と首をかしげていたそうなんです」

そもそも、今度の全日本選手権は、羽生以外にも海外を練習拠点にする選手たちにとっては“コーチを帯同できるのか”という悩みがついてまわっているという。

「国の要請により、海外からの入国後2週間いわゆる“自主隔離期間”が必要になりますから、来日のハードルが高いんです。たとえば、アイスダンスで出場する高橋大輔(34)も“コーチがアメリカから来日できない”とこぼしています。リモートで指導を受けているそうです」

しかし、羽生選手からオーサーコーチへは、前出のように“特に連絡がきていない”というのだから、また別の理由がありそうだ。

「その話を聞いたのは12月上旬。オーサーをはじめとする羽生選手のコーチ陣がその直後にカナダを出国していたら全日本選手権に間に合うかもしれませんが、そういった話は入っていませんね」

試合でコーチが不在の場合、選手にはどのような影響があるのか。フィギュアスケート評論家の佐野稔さんに伺うと……。

「コーチというのは選手にとって鏡のようなものです。実際の鏡を見ながら滑ることはできないので、コーチの目を通して自分を見ます。ジャンプのタイミングの早い、遅いや、カーブの角度などを微妙に調整するのがコーチだと思います。羽生選手の場合、いなくても調整できるかもしれませんが、いたほうが融通がきく。心理的にもいたほうが心強いと思います」(佐野さん)

そんな不利な“コーチ不在”状態を羽生があえて選んでいたとしたらーー。彼の心境はどのようなものなのか。別のフィギュア関係者は、今年度の「特殊な状況が羽生選手の独立心を高めているのでは」と話す。

「そもそもオーサーコーチは、“結弦は日本にいるときは僕にあまり連絡してこないんだ”と言っていたことがあります。夏時点では、“コロナ禍で自国からカナダに戻れない教え子にはリモートで指導をしているけれど、羽生とはしていない”とも言っていました。

さらに羽生選手自身も、コロナ禍で日本で一人で練習を続けていた状況を《今まで自分が多くの先生に習ってきたことを考え直しながら練習できる時間にはなっている》とインタビューで言っていました。数カ月、自力で練習をしてきたぶん、試合も自力で試してみようということかもしれません」

■新たな挑戦を後押しする“2人の後輩”

後輩たちの台頭も、今季、新たな挑戦をする後押しになっているのではないかという。

「全日本選手権にも出場しますが、羽生、宇野に続く新世代が育っています。注目度が高いのは鍵山優真(17)ですが、羽生選手と縁が深いのは佐藤駿(16)でしょう。彼は、実力とバックグラウンドから“第2の羽生”といわれたことも。出身が仙台で、同じホームリンクで練習していた時代がある。幼稚園児のころに、羽生選手からプレゼントされたペンダントを佐藤選手はすごく大事にしています」

4回転半に取り組む羽生だが、「駿くんはきっと5回転を跳べる」と声をかけたこともあるという。

「この10年、被災した地元・仙台を勇気づけたいという気持ちが強かった羽生選手にとって、同郷の後輩が“5回転の夢”を託せるくらいに立派に成長しているということには特別な感慨があるでしょう。“故郷のためにも、後輩の手本になるためにも、さらに自分が成長して新たなステージに進みたい”という意欲的な独立心につながったのではないでしょうか」

冒頭の仙台の神社に、羽生も過去に訪れたとき、絵馬を奉納している。書かれていた文字はーー。

《これから一所懸命に何事にも打ち込めますように》

今後も不屈の魂で頂点を極めていく気持ちに変わりはないだろう。

「女性自身」2021年1月5日・12日合併号 掲載



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