災害の度に繰り返される「外国人差別デマ」モバプリの知っ得![117]

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13日の夜、福島県沖でマグニチュード7.3の地震が発生しました。宮城、福島県では震度6強の揺れが発生し、100人以上がけがをするなど多数の被害が出ています。こうした大災害では情報が錯綜します。その中には役に立つ有益な情報もあれば、間違った情報やデマもSNSを中心に拡散されることがあります。誤情報やデマは、被災者を余計に不安・混乱させてしまうため、拡散させないよう注意が必要です。



デマは何度も繰り返される



災害時のデマの中に「外国人が被災地で強盗をしている」「外国人が被災地で女性を襲っている」など、外国人差別をあおるものが定番化しています。日本語が話せず、地域との関わりが薄い外国人は災害時に孤立しやすく、外国人差別デマで余計に追い込まれる可能性があります。

もし自分が、海外旅行をしている時に大災害に巻き込まれたらという想像をしてみてください。言葉も分からず、頼れる人もいない。そんな中で「日本人が悪いことをしている」という疑いの目を向けられたら、何重にも不安は大きくなりますよね。外国人デマを目にして、つい拡散してしまいそうになった時、一度立ち止まって逆の立場になって考えることも大切です。



デマは人の命を奪う可能性がある



今回も「外国人が井戸に毒を入れた」という投稿がSNSに多数投稿されました。これは1923年に起こった関東大震災で実際に広がったデマ【※1】で、この話を信じた人たちが暴徒化し、無実の朝鮮人やウチナーンチュを含む地方出身者が暴徒に殺害されました。過去にそういう事件があった中で、約100年経った今でも同じデマが広がりました。

災害時のデマ拡散NO! 救える命を守るため私たちにできること モバプリの知っ得![60]
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-744864.html

投稿者は「冗談に決まっているでしょ」「ジョークを言っただけでこんなに非難されるなんて生きづらい世の中だ」と言い訳をしています。しかし、今もなお差別は続いているのに、冗談で済むはずがありません。差別を冗談やネタとして使用すると批判が来るのは当たり前です。


イラスト・小谷茶(こたにてぃー)


警戒心から、差別につながる可能性もある

またデマの中には、嘘か本当かわからないけど「安心のために」という気持ちで誤情報を拡散させる人もいます。例を出すと、過去に「中国から来た新しい犯罪です」という言い回しで、注意喚起を促すデマが流れたこともありました。

「路上で乾燥海産物を〜」 広がるデマ、広げてはいけない理由 モバプリの知っ得![30]
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-608321.html

情報を流した人たちの中には悪気なく、「誤情報かもしれないけど、警戒するに越したことはない。備えあれば憂いなし」のような気持ちで、拡散をしてしまったのでしょう。しかし、そのような行いは「自分が安心したいために、対象とされている人を追い込んでいる」という可能性があるので、注意しましょう。



差別デマを見かけたら



被災していない地域の人たちがすぐにできることは、こうした悪意のある差別デマを投稿・拡散する人をSNSに報告(通報)することです。被災地の掃除は現地に行かなければできませんが、ネット上の差別デマの掃除はスマホから行うことができます。


※1 関東大震災の時に広がったデマ…1923年に発生した関東大震災の時に「朝鮮人が井戸に毒を入れている」としたデマが広がり、それによって朝鮮半島出身者や言葉になまりがあった地方出身者が殺傷された事件。当時はSNSはありませんでしたが、デマが警察の通達、新聞や人々のうわさなどで広がり、竹やりや刀で武装した街の人たちが襲うといった事態になりました。こうした外国人差別は続いており、現在はSNSを通じてデマが広がるようになっています。




 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」2月21日付けでも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。



【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/

 



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