ゲームアカウントの売買に注意 -モバプリの知っ得![118]


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SNSで「ゲームのアカウント売ります」などの投稿を見かけたことはないですか?スマートフォンの人気ゲーム内で、強いキャラクターやレアアイテムをたくさん保持したアカウント(セーブデータ)は価値があるので、お金を出して売買する人たちがいます。しかし、呼び掛けに応じて先にお金を支払っても相手がアカウントを譲ってくれないなどの詐欺被害も発生しています。ほとんどのゲームでアカウントの売買は規約違反となっていますので、トラブルに巻き込まれても負い目を感じて「周囲に相談しにくい」という気持ちになり、泣き寝入りする可能性も十分にあります。ゲームアカウントの売買は、かなりリスクの高い行為なので、個人間でのアカウントの売買は絶対に避けましょう。

アカウント売買から、更なるトラブルにつながる可能性

ゲームアカウントにログインするためには、IDやメールアドレス、パスワードなどが必要になります。同じパスワードを別でも使いまわすなど、しっかりとしたセキュリティ対策を行っていない場合、自分のスマートフォンやパソコンなどに不正ログインされる可能であります。

また金銭のやりとりがなくても「ゲームで使えるポイントをあげるから、IDとパスワードを教えてよ!」とSNSで知り合った人に言われて素直に教えてしまい、アカウントを乗っ取られた事例【※1】などもあります。特にパスワードはすごく大事なもので、仮に友人だったとしても教えてしまうとトラブルの原因になります。パスワードの取り扱いも厳重にしましょう。

また、ここ数年で「キャッシュレス決済」があっという間に広がり、手軽な送金方法が増えました。そのためSNSを使ったさまざまな物品の個人間売買も一般的になりつつあります。しかし個人間売買は相手次第でもあるため「ハードルは低く、リスクは高い」という状態です。手数料が発生しますが、企業が運営するフリマサイトを使うなど、安全な使い方を意識しましょう。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

子どもたちのお金の使い方をチェックしよう

また以前は、「ゲームで課金するお金がほしい」という目的で、自分の裸の写真を送ったことにより相手に脅迫されるといったケースがありました。アカウントの売買自体が規約違反でもある中、踏み台にして別の犯罪につながる可能性もあるのでアカウント売買はとてもリスキーだと言えます。子どもたちを、そういったトラブルから避けるために、親にできることとして普段から子どもたちのお金の使い方について、注意して見守る必要があるといえます。

※1 アカウントの乗っ取り… 相手の許可なくパスワードなどを使ってアカウントにログインなどをすると、不正アクセス禁止法で逮捕される恐れがあります。「友人のゲームアカウントにログインして、少しのぞいてみたかった」「驚かせようと思って…」と軽い気持ちでログインすると警察のお世話になるかもしれません。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」2月28日付けでも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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