これは鬼も滅亡するレベル!? 名護には”たぶん”沖縄で一番辛いカレーがある【島ネタCHOSA班】


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名護市内の「スパイスカレー研究所」のメニューに「たぶん沖縄一辛いカレー」と称するものがありました。気になるのですがまずは調査班で食べてきてもらえませんか?

(那覇市 カレーぺーちんさん)

沖縄は夏真っ盛り。ガツンとスパイスの効いたカレーがおいしい季節です。が。たぶん沖縄一辛いとは…(汗)。調査員は無事にこの調査を終えることができるのでしょうか?

ギネス級唐辛子入り

というわけで、調査員は、恐る恐る、昨年12月にオープンした名護市城の「スパイスカレー研究所」にやってきました。こちらはグリーンリッチホテル沖縄名護1階の朝食会場を利用して、ランチタイム限定で営業しているお店です。

出迎えてくれたのは、所長の野口健太郎さん。「激辛スパイスを使ったメニューがあれば、お客さんに喜んで来ていただけるのでは」との思いから、オープンとほぼ同時に激辛カレーの提供を始めたそう。本当に沖縄一かはさておき(確かめる術はありませんからね)、その意気込みを持って作ったといいます。

激辛カレーの名前は、ズバリ「鬼滅のカレー〝壱ノ型〟」。名前からして何だかすごそう…。どんな激辛カレーなんですか?

「当店の定番メニューであるバターチキンカレーをベースに、7種類の唐辛子系のスパイスを加えました」

なんだ唐辛子か…と思った皆さん。この唐辛子が半端じゃないんです! 7種類の中には、ブート・ジョロキア、トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー、キャロライナ・リーパーという、ギネス級に辛い唐辛子パウダーが入っているんです。さらに職人が手作りで雑味のない辛さを追求したという「激辛 極(きわみ) 鬼殺し」も。……これ、本当に食べなきゃダメですか?(汗)

辛さとうまさの融合

しかし、ここで引き下がっては調査員の名がすたる! 覚悟を決めて注文しちゃいましょう。目の前に運ばれてきたカレーは…ルーの中に丸ごと煮込んだ唐辛子が!! 見た目だけでも口の中が辛くなってきます。

震える手でスプーンを握り、恐る恐る激辛カレーを口に運んだ調査員。

「あれ? おいしい!?」。意外にも、まず最初に感じたのはベースとなるバターチキンカレーのうまみ。おお、これなら完食もいける! といったんは安堵した調査員。が、数秒後、ガツンと唐辛子の突き刺さるような辛さが。か、辛~い!! 思わず目からは涙、全身から汗が吹き出しそうになります。その一方、最初に感じたうまみも持続し続け、やがて辛さとうまみが入り混じった不思議な味わいに。辛い、でもおいしい、でも辛い…。鬼滅のカレー、恐るべし!!

* * *

汗をかきかき、なんとか半分を平らげた調査員。そこで野口さんの口から、「実はさらに辛い〝弐ノ型〟も完成したんです。食べてみますか?」という悪魔のささやきが…。ええい、ここまで来たら食べます、食べますとも!!(汗)

 

弐ノ型のベースとなるのはキーマカレー。コチジャンや甜麺醤(テンメンジャン)もミックスした四川マーボー風のキーマカレーに、ギネス級の唐辛子3種とコーレーグスを炒めて混ぜ合わせています。弐ノ型の唐辛子は全て県産のものを使っており、お店で実を細かくカットして炒めているそう。「炒める時は痛くて目を開けていられないほどですよ」と野口さんは笑います(って、笑い事じゃないですよっ)。

もうどうなってもいいという覚悟で口に入れると…。壱ノ型よりもシャープな辛みがガツンときました! ひえ~、辛い!! 辛い!! が…。唐辛子の辛さは四川マーボー風のベースのうまみと一体になっており、壱ノ型よりもさらに強烈な「辛い、でもおいしい、でも辛い!!」が実現していました!

「ただ単に辛いだけではなく、おいしい激辛カレーを作りたかった」と野口さん。気軽に試せるように、料金も1200円税込と激辛にしては低い価格に抑えているそう。われこそは、と思う激辛ファンの皆さん、ぜひ挑戦を!


スパイスカレー研究所

沖縄県名護市城2丁目17︲646 グリーンリッチホテル沖縄名護内

営業時間=11時半~15時(LO=14時半) 定休日=月曜

TEL0980(43)7677

(2021年7月29日 週刊レキオ掲載)