ローソン沖縄×沖縄県商業高校 商品開発プロジェクト

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県産食材を使い、県内の商業高校生とローソン沖縄がコラボレーションして毎年オリジナル商品を発売している企画「商品開発プロジェクト」。今回は応募総数139件から、那覇商業高校、中部商業高校、名護商工高校からのチームがそれぞれ考案したパンがグランプリに選ばれた。商品化に向けて各チームは、開発担当者と風味や食べ応えなど“こだわり”を追求してきた。完成した3種類のパンは25日から、県内のローソン各店で販売されている。

企画・制作 琉球新報社広告事業局





沖縄中南部エリア

4年連続でグランプリを獲得している中部商業高校。今年は紅イモを使い、ポルトガル風のドーナツでハワイでも定番のマラサダを発売する。紅イモを特色にしたのは、昨年の商品開発プロジェクトで発売された先輩たちのパンが紅イモを使用し人気を博したからだ。


商品開発チームの4人。(後列左から)知花璃々華さん、玉寄愛奈さん、比嘉真斐さん (前列)瀬元あかりさん

昨年のノウハウも取り入れ、このまま商品開発もスムーズにいくかと思われたが、開発会議を通してアイデアに大きく手が加えられた。

最初の大きな変更はドーナツのサイズ。当初、開発チームの生徒たちは「一口サイズ」のドーナツを提案していたのだが、実際に商品を作る工場では、希望する大きさに対応できないことが分かったのだ。ローソン沖縄の担当者や工場関係者との調整の結果、サイズを大きくしたドーナツを3個入りで発売することが決まった。

素材にも大きな変更があった。当初の試作品は甘さ控えめのドーナツ粉を使用したものだった。会議を重ねるごとに食感と味わいをブラッシュアップしていった。最終的には、もちもち感、ちょうどいい甘さ、紅イモの香りのバランスが整った「紅いもマラサダ」を完成させることができた。

出来上がった商品に、4人の生徒たちは「もうひと工夫」の食べ方を提案する。トースターでマラサダを温めると紅イモの風味がいっそう引き立つのだ。寒い今の時季には特におすすめだ。


トースターで温めると紅イモの良い香りが広がり、感激した表情を見せる生徒たち

ローソン沖縄、商品の製造工場の担当者らを交えた開発会議




那覇 浦添エリア

最終審査会において、他の出場チームとは異なるコンセプトで注目を集めていたのが、那覇商業高校の徳盛優希さん、平良太耀さんによる「黒糖クリームパン」だ。多くの応募作品がオリジナリティーや見た目の華やかさをアピールする中、ローソンの既製商品に近いパンを提案することで消費者の「手に取りやすさ」と「リピートのしやすさ」に重点を置いた。高校の授業で学んだ「イノベーター理論」から、どのような商品が定着し長く売れ続けるかを導き出したのだという。


商品開発に取り組んだ2人。(左から)平良太耀さんと徳盛優希さん

実際に商品開発が始まると、黒糖蜜ベースのクリームと生地に加えられる胚芽の分量を見極めることに注力した。商品が想定する主なターゲットは「デスクワークの会社員」。大人の口にも合うよう、甘すぎず、胚芽の持つ香りと苦味も感じられるようこだわった。

クラスメートたちの意見も取り入れながら、試行錯誤したパンは優しい甘さに仕上がった。最終段階の試作品を食べた2人は「この味わいなら小さな子どもにもおすすめできる」と自信をのぞかせる。

マスクを外してすぐに口に運べることも同商品の特徴でもある。

県の基幹作物であるサトウキビの消費量向上に貢献したいという意図も込められている。シンプルでありつつも、アイデアがぎゅっと詰め込まれた一品だ。



那覇商業高校は授業の一環で商品開発プロジェクトに取り組んだ。さまざまなアイデアが生まれた

パッケージデザインでは苦戦した2人。ローソン沖縄担当者のアドバイスも参考に完成させた




沖縄北部エリア

名護商工高校の商品開発のコンセプトは「地元・北部の特産品であるカボチャを使用したパン」を作ること。チームメンバー3人が放課後や休日を利用して企画を練り上げた。パンの試作にあたっては、カボチャクリームはもちろん、生地も自作。失敗しては作り直すことを繰り返し、5回目で納得のいく仕上がりになったという。


商品開発チームの(左から)新垣優衣さん、大城エナさん、比嘉りあんさん

ターゲットは10~30代の女性。味とともにチームメンバーがこだわったのは「食べやすさ」だ。小さなパンをリング状につなげ、忙しい時でも片手でちぎって食べられるような形を考え出した。商品企画会議では、実際に製造に当たる「第一パン」が提案した試作品に「女性が食べやすいよう、もっとパンを小さくしてほしい」とリクエストした。

「開けやすいよう袋に切れ目を入れてほしい」との要望も出した。しかしこれは、設備上困難であることが判明。そこで思いついたのが、袋の接着面を生かし、裏側から開ける「パーティー開け」。通常、裏となる部分を表としてパッケージを印刷する驚きの手法を提案した。これには第一パンの開発担当者も「こんなアイデアはこれまでなかった。すごい発想力だ」と舌を巻く。

そうして完成した「ちぎれる!カボリング」。商品を考えるのは難しかったが、自分たちが作ったものが形になることに喜びを感じたと話す3人。そのりりしい表情は、商品開発の経験が成長と自信につながったことを示していた。


商品開発の授業の一環として本プロジェクトに参加。生徒たちは実践を通して多くを学んだ

試作品を真剣なまなざしで検討する商品開発チームメンバー



審査の課程 ハイレベルな作品、続々

商品開発プロジェクトは今回で6回目。県内の商業高校から計139件の応募があった。最終審査会は2021年10月7日に行われ、事前の書類選考を勝ち抜いた6校11作品が参加した。審査会はリモートで行われ、各チームがそれぞれのアイデアをプレゼンした。商品コンセプトにSDGsの概念を取り入れるなど、ハイレベルなアイデアがそろった審査会となった。

その中で、今回発売される3商品が、ローソン沖縄の社員や県内店舗のオーナーたちのハートをつかみ、グランプリを獲得した。

商品開発の権利は逃したが、最終審査会に参加した「もちもちもっち~黒糖パン」(具志川商業高校)、「たっぷり野菜とチーズのミネストローネパン」(同)、「パインマリトッツォ」(中部商業高校)、「ピリッと辛いあぐーみそパイ」(同)、「天使の紅芋パンケーキ」(浦添商業高校)、「もちもち!コロ紅パン」(南部商業高校)、「サクトロやみつき揚げタコパン」(那覇商業高校)、「花笠タルト」(同)も健闘した。




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