FC琉球ファンの妹から聞いたのですが、FC琉球の試合を応援する赤いアフロのおじさんがいるらしいです。気になるので、ぜひこのFC琉球応援おじさんを調査してください!
(豊見城市 姉ポテト)
調べてみると、赤いアフロの方はテンション東江さんという方だと判明。お笑いコンビ「ログイン」として活動するかたわら、お店の店長もしているということで、調査員は東江さんが働いている沖縄食堂「じまんや」へ。
応援の力に感動
国際通りの中道にある沖縄食堂じまんやさん。古民家風の扉を叩くと東江さんが笑顔で迎えてくれました。
「はじめはFC琉球に興味なかったんです」と笑う東江さん。
転機となったのはJ2初年度のFC琉球の試合。もともと目立つのが好きだったという東江さんは白の全身タイツにFC琉球のユニホーム、おでこに初心者マークのシールを貼ってスタジアムへ。
試合が始まると、相手チームの熱のある応援に圧倒されたといいます。この試合は、当時FC琉球のホーム無敗記録がかかった大事な一戦。「どうにか応援を大きくできないかな」と思った東江さんは、客席に向かい「よし、みんな手拍子しよう!」「声出していこう!」と声掛けを始めたそう。
「諦めずにずっと応援して点が入ったときの感じとか、選手たちが必死にボールを追いかけている姿を見ていたら、応援の力ってすごいな、と思ったんです」。同時に、こんなに素晴らしいエンタメがあるのに、知らない人が多いことにジレンマを感じたそう。
「沖縄の人独特の『はじかさー(恥ずかしがり屋)』みたいなのがあるんだと思います。でも、気持ち的には応援したいんですよ。沖縄が大好きだから」
応援の力に気付いた東江さんは、以降の試合からチームカラーのベンガラ色に寄せた赤アフロに赤の全身タイツを着けるように。本格的に応援活動を開始させます。
観戦の面白さ伝えたい
やがて東江さんは、試合が始まる前に応援歌の歌詞カードを配り、応援の練習をするようなりました。
「入場時には『琉球愛歌』、キックオフ直後にはこの歌、負けているときにはこの歌みたいに、応援歌ひとつにしてもいろいろあるんです」
その他にも手拍子の叩き方や、チャンスのときにはタオルを回すなど、応援にもちょっとした楽しみ方のコツがあると力説します。
「サッカーを観戦しに来たというより、体験しに来たという感覚。負けても、一緒になって本気で悔しがる。その面白さに気付いてほしいからやっている」
活動を続けるうち、東江さんの格好を真似する子どもが出てきたり、他のサポーターから「スタジアム全体で応援をする空気をつくってくれてありがたい」という声をもらうことも。
しかしコロナ禍になり、感染症予防の観点から声出し応援が禁止されます。そんな中、東江さんは昨年エフエム那覇でラジオ番組「FC琉球ラバーズ」を開始。
その他にも、スタジアムDJとして、入場時の選手紹介や選手が得点した際のゴールコールも担当。「試合を見に来たお客さんへの声掛けとかあいさつをしています」
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夢はFC琉球がJ1優勝して国際通りをパレードすること、という東江さん。
「絶対できると思ってます。沖縄でJリーグチームができて、今はJ2で戦っている。着実にステップアップしてるし、決して夢物語ではないと思うんです!」
調査を終え、あふれるFC琉球と沖縄への熱い気持ちに感化され、また試合を見に行きたくなった調査員でした。
沖縄食堂じまんや 那覇店
那覇市牧志2-17-46
TEL098-943-2081
営業時間 17:00~24:00
(ラストオーダー23:00)
定休日 なし
総席数 55席(個室あり)
(2022年9月22日 週刊レキオ掲載)