スマホ乗っ取りで大金奪われる モバプリの知っ得[200]


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偽造免許証をもとに勝手にスマホの携帯電話会社が変更され、それによって銀行口座から1千万円引き出された事件を神戸新聞が報じています。本来、ネット銀行で大金を引き出す場合は不正に使われていないか確認の電話が入ります。今回はその「電話番号」を、犯人グループが不正に乗っ取っていたため被害が拡大しています。

今回の事件は偽造免許証が作られ、被害者を狙いうちしたかのような手口です。小中学生の皆さんを狙って同じような事件が発生するとは考えられにくいのですが「こうした事件があった」と頭の片隅にでも入れておけば、似た事件に遭遇したときの判断材料の一つになるかもしれません。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

残念なことに、こうした犯罪を行う人たちは常にセキュリティの抜け道がないか探って手口をアップデート(更新)していきます。私たちの防犯意識もアップデートしていく必要があります。まず、確実に行っておきたいのがパスワードの管理です。Webサービスやアプリに登録するパスワードを使いまわしすることで、情報の流出や自分が引っかかって偽サイトに入力してしまった場合に被害が拡大します。パスワードが流出するとアカウントを乗っ取られることがあります。そうすると家族や友人に「電子マネーを送ってほしい」とメッセージを送られて、周りの人が被害にあってしまうことも。自分や周りの大切な人を守るためにも、セキュリティ意識を高めましょう。

~ 解説 ~

※ 確認の電話 … 最近では、パスワードだけでなく電話番号を使ったメッセージなどで本人を確認する「2段階認証」が主流になっています。セキュリティは高くなるのですが、今回のように「電話番号」が乗っ取られてしまうと、2段階認証も突破されてしまいます。

 

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/