コザの街でフォトウエディング!?【島ネタCHOSA班】


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コザの街中でフォトウエディングを撮影するスタジオがあると聞きました。詳細が気になるけど、結婚の予定がない私が調べるのも……苦笑。ぜひとも代わりに調査お願いします!

(豊見城市 アイリーン)

フォトウエディングといえば、真っ先に思い浮かぶのはキラキラのビーチですよね。その舞台がコザの街ということで、どんな写真になるんだろう……。調べてみると、コザのフォトスタジオ「keystone st ud io(キーストーンスタジオ)」のサービスだと判明。さっそく調査員はお店へと向かいました。

自分の感性を信じて

出迎えてくれた店主・中川大祐さんはイギリス生まれ埼玉県育ち。17年前に沖縄に移住し、カメラマンとして県内のリゾートウエディングなどの撮影に携わっていました。フリーランスとして続けていたものの、本当にやりたいことと今の仕事とのギャップを感じ、2019年にフォトスタジオ「キーストーンスタジオ」をオープンしました。

中川大祐さん

「自分たちでお客さんを直接とって、自分たちがプロデュースした衣装やプランなどを提案したい。そこでお店を持ちたいと思いました」

コザに店を構えたのは、奥さんでもありヘアメイク担当の翔子さんの提案だったといいます。ただ、外で写真を撮るだけではウエディングフォトとして成り立たないのでは、と考えた中川さん。そこで思いついたのが、表紙で紹介した『10ROOMS』の舞台となったトリップショットホテルズ・コザ。

「もともとキャバレーや美容室だった場所をそのままホテルに作り直している、言うなれば、コザの歴史が詰まった場所ですよね」と中川さんは言います。そうして、トリップショットホテルズ・コザの客室とパークアベニューやゲート通り、1番街のロケーションをセットにした「コザフォト」はスタートしました。

フォトウエディングで使用する宝飾品も県内の作家の作品をこだわっています。写真はアトリエひと匙さんの作品

写真がつなぐ家族と街

トリップショットホテルズ・コザ「ブラックルーム」はその名の通り黒を基調としたシックな雰囲気(提供写真)

フォトウエディングで使用した客室には、撮影終了後そのまま宿泊できるのもポイントだといいます。

中央パークアベニューでの写真。ドレスは県内の作家・中村洋装によるもの(提供写真)

「撮影をして終わりではなく、その日撮影したお部屋に泊まってもらい余韻を楽しみつつ、コザの街を楽しんでほしい」

中川さんは外で撮影する際、コザのおすすめスポットやお店の案内もしています。撮影だけでなく、楽しかった思い出も一緒に持って帰ることで、またコザの街に来てくれるきっかけになるそう。お客さんによっては「思い入れのあるお店で撮りたい」という人も少なくなく、それをお店の人に伝えたら了承してくれることもあるとか。中川さんいわく「コザ全体で写真を撮っている」。

実はコザには市外や県外の人でも気軽に入れるお店もたくさんあり、そういうところを案内してくれるのもコザフォトの魅力の一つです。

キーストーンスタジオではカップルだけでなく、家族写真やマタニティフォト、ニューボーンフォト(赤ちゃん写真)など、記念写真の撮影にも力を入れています。「家族写真の敷居をできるだけ低くしたい」という中川さんの思いから、あえて5000円でおつりがくるような値段設定にしているそうです。

「家族の記念日に合わせて気軽に写真を撮りに来て、楽しんでもらった後にコザの街でご飯食べて帰るとか。そういうルーティーンを作ると家族の思い出も増えていくし、街も活性化していく。そういう流れを作りたい」と中川さんは話します。

スマートフォンの普及で誰でも気軽に写真が撮れる現代。あえて写真館で撮ることで、思い出に残る写真もある、と改めて実感した調査員なのでした。


ニューボーンフォトでは、赤ちゃんの等身大の写真を撮影する「等身大フォト」というサービスも

keystone studio

沖縄市中央4ー11ー6(1F)

TEL 080ー6482ー2027
営業時間10時~19時

Instagram:keystone_studio_wedding/

(2022年11月17日 週刊レキオ掲載)