人も機械も寒さに弱い モバプリの知っ得[211]


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先週火曜日、強い冬型の気圧配置に伴う雪・強風などで日本列島を寒波がおそいました。沖縄地方も寒波と強風で最低気温が5.2度となり、ガタガタ震えていた人も多いのではないでしょうか。寒さや温度差に弱いのは人間だけではありません。パソコンの周辺機器を手がけるメーカー「バッファロー」は25日、Twitterの公式アカウントにて「室温が0度に近い場合、Wi-Fiルーターは暖房がついている部屋に設置してください」と情報発信を行いました。電子機器は正常に動作できる最低・最高温度がある程度決まっており、極端に寒くなると使えなくなるばかりか壊れるリスクが出てきてしまいます。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

さらには、寒い・暖かいの気温差が激しいと「結露」が発生することがあります。冷たい飲み物を入れたコップの外側につく水滴、あれが結露ですね。例えば、冷たくなったスマホで高画質のゲームを起動すると、内部は熱をおびて温度が上昇します。この気温差で内部に水滴が発生し、中の機械が腐食して壊れるということです。防水スマホも結露で腐食すると壊れるため、とにかく極端な温度差に気をつけましょう。

沖縄で生活をしていると0℃を下回る経験がないため、機械が寒さに弱いということを考える機会がほとんどありません。しかし旅行、進学、仕事など雪国で寒波に襲われ、命の危険を脅かす事態にでくわすかもしれません。その時のためにも、このタイミングで「寒いと便利に使っている機械がどうなるか」調べてみてもいいかもしれません。

~ 言葉の解説 ~

※ 正常に動作できる最低・最高温度 … 人気ゲーム機のNintendo Switchであれば5℃〜35℃、iPhoneやiPadなどは0℃〜35℃がメーカーの公表している動作温度です。気温が低すぎると、リチウムイオン電池の消耗が早くなったり、充電ができなくなったりすることもあります。

※ 結露 … 今から10年前、夏のビーチでスマホを使っていたら、本体の温度が高くなったためカメラが起動できなくなりました。防水スマホだったため氷水が入ったコップにスマホを入れて温度を下げようとしたら、急激な温度さで結露し、カメラがレンズの内部が曇ってしまって最終的に壊してしまったことがあります。真冬だけでなく、真夏も注意した方がいいですね。

 

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/