琉球新報社 今月1日、警視庁は昨年12月に東京中野区で発生した強盗事件に関与したとみられる男を逮捕しました。中野区の強盗事件での逮捕者は7人目です。昨年から連続的に発生している強盗事件は、海外から指示を出すリーダーと、ネットで集められた実行犯による組織犯罪です。「闇バイト募集※1」「高額報酬の仕事を紹介します！」とSNSアプリなどで勧誘され、軽い気持ちで参加したら強盗事件だった…という怖い話ですね。こうした犯罪は残念なことに以前から存在しているため、今回の事件の犯人グループが逮捕されても油断できません。
組織犯罪の指示役の人間は、詳しい仕事(といっても犯罪ですが)の内容はバイト応募者にギリギリまで伝えず、免許証や学生証などの写真を撮影して送らせ、個人情報を入手します。※2 そのため、バイトに応募した若者が「これは犯罪だから辞退したい」と伝えても、個人情報を持ち出して脅迫をしてくるのです。
こうした手口の怖いところは、自分が被害者にも加害者にもなることです。警察に逮捕されてニュースとなることで、自分の名前がネット上に残ってしまい進学や就職に悪い影響を与えることもあります。犯罪者は手口をバレにくくするため、内容を変えてきます。「闇バイトに気をつけましょう」と警察がお知らせすると、別の違う言葉を生み出して若い人を引っ張り込むのです。ネット上の「儲かる仕事」などの勧誘は最大限気をつける必要があるでしょう。
～ 言葉の解説 ～
※1 闇バイト募集 … 沖縄県内で「闇バイト」に参加し、警察に逮捕された方から話をききました。検索で出てきた、きちんとした会社の求人サイトに掲載されていたアルバイトに募集をしたら、結果的にそれが闇バイトだったとのことでした。
※2 個人情報を入手します … スマホで免許証、学生証の写真を撮影して送信することはかなり危険です。しかしスマートフォンやクレジットカードの契約など、犯罪でないきちんとした会社の申し込み申請に免許証の写真撮影が求められることがあることです。信頼できる相手なのか、免許証の写真を送っても大丈夫なのかしっかり見極める必要があります。
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