TikTok利用制限 モバプリの知っ得[216]


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TikTokは1日、18歳未満のユーザー向けに「1日1時間」の利用時間制限を今後設定していくことを発表しました。また、13~15歳はプロフィールの初期設定が非公開、ダイレクトメッセージ機能は16歳以上で使えるようになるなどの変更も合わせて発表されました。TikTokを使う10代の皆さんからすると、制限がかかる嫌なアップデートかもしれません。しかし、未成年が巻き込まれる事件やサイバー犯罪が発生していることを考えると、必要な対応と言えるでしょう。

TikTokの特徴として、ユーザーの好みのショート動画がどんどんと流れていきます。なぜ私たちの好みが分かるのかというと、「どんな言葉を検索しているのか」「どんな動画を最後まで見るのか/見ないのか」分析しているからなのです。そのため、楽しい動画が次々と流れていき止まらなくなるのです。同じ様な機能は、YouTubeやInstagram、LINEにもあります。そのため、TikTok以外も利用時間に気を付けなければいけません。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

中国企業・バイトダンス社が開発したTikTokは瞬く間に世界に広がりました。その一方、アメリカやヨーロッパなどからは「中国政府がTikTokを使ってスパイをできる恐れがある」として、TikTokが禁止される可能性が出てきました。今回の未成年に対する利用制限は、こうした政治的な排除を前に、少しでもイメージを良くするための戦略なのかもしれません。身近なアプリが、大国同士のサイバー戦争のツールとして使われる可能性があるのはなんとも怖い話ですね。

~ 言葉の解説 ~

未成年が巻き込まれる事件やサイバー犯罪 … なお、今月2日には、沖縄県警の男がSNSで知り合った13歳の中学生にお金を渡してみだらな行為をしたとして逮捕されています。警察官が子どもに対してサイバー犯罪を行なってしまった、最悪の事件です。沖縄県内は未成年が被害にあうサイバー犯罪の比率が全国よりも高いのが特徴です

~ 関連リンク ~

■ 大幅増加のサイバー犯罪 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1672128.html

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

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【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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