沖縄県出身バンド「オレンジレンジ」が主催するライブイベント「テレビズナイト016」が13日、沖縄市のミュージックタウン音市場で開かれた。ことしはバンド結成15周年を迎えた節目。親しみやすいMCでファンとの距離を一気に縮める彼ららしさ満載のライブ。5人の個性が絡み合うパフォーマンスと共に、“縁”を大事にした、アニバーサリーイヤーのライブで沸かせた。

2001年に結成し、03年「キリキリマイ」でメジャーデビュー。本土に活躍の場を移した。今年7月には15周年記念アルバム「縁盤(えんばん)」を発売した。
イベントではFLOWら県内外のアーティストが次々と登場し、観客の熱を高めていく。トリはオレンジレンジ。ステージの照明が落ち、メンバーが次々と現れると手拍子や指笛が沸き起こる。幕開けの「祭男爵」からファンの熱気は最高潮に。YOH(ベース)、NAOTO(ギター)の激しく攻めるような、気持ちを高揚させる旋律が心地いい。その後も「以心電信」や「イケナイ太陽」など代表曲を披露。YAMATO(ボーカル)の高音に、RYO(同)の味のある低音が気持ちよく重なる。
15周年の今年製作した新曲「ここにいるよ」は彼らには珍しく、優しくしっとりとした1曲。HIROKI(ボーカル)は「これまでも変わらず15年、同じペースでライブをやり続けてきた。『これからもよろしくお願いします』というメッセージを込めた」という。
HIROKIが「不安もあるが、ついてきてくれるファンやスタッフがたくさんいる。これからも地に足を着けた等身大の活動を続けていきたい」と話し、アンコールで「上海ハニー」を披露。出演者や観客とカチャーシーを交え、にぎやかに締めくくった。そのほかの出演は安次嶺希和子、SKY’S THE LIMIT(スカイズ・ザ・リミット)など。(大城徹郎)
(2016年8月16日 琉球新報掲載)