歩いて見つけた 石獅子探訪記(その11) 沖縄市の巻

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【山里のシーサー】●石獅子の顔が向いている方向:ほぼ東 ●発見率:60% ●危険率:60% ★国道330号線を北へ山里交差点を左折、一つ目の信号を左折し200m進んだ場所にある。がじゃんがばんない。

 沖縄市には現在、山里に1体、胡屋に1体、古謝に2体(1体消失)の村落獅子があります。それぞれ、制作年、作者、形態も違うのが特徴です。沖縄県で那覇市に次いで2番目に人口が多く、もっと多くの村落獅子が多くあったと思いますが、嘉手納基地などの米軍基地を多く抱える事情などから、基地建設によって消失した村落獅子もあったかもしれません。今回は、独自の文化が色濃く残る沖縄市から、県内でも珍しい2足歩行の村落獅子などを紹介したいと思います。

島袋を睨む山里の石獅子

 高台にあり字島袋方面に向いている。よく島袋で火事が起こるので火除け、魔除けとして安置されました。

 現在は、雑草に絡んでいてよく顔の表情がわかりにくいですが、歯はむき出しで、なかなか怖い顔をしています。

 ぜひ、拝んでから、そっと顔面まで近づいてください。

 結構な奥行もあり県内では5本の指に入るほどの大きさです。

四角い顔の可愛い胡屋の石獅子


【胡屋の石獅子】●石獅子の顔が向いている方向:南 ●発見率:90% ●危険率:0% ★胡屋自治会館の自動販売機の横にある。

 胡屋自治会館が新しく建つ前は、「前ヌ松」メーヌマーチュー(グングァチモーともいう)と呼ばれる広場に、集落の南側に向けて安置されていました。

 2010年に撮影したときは、石獅子の傍に1973・5・6 再立と記されてありましたので、この石獅子は43年前から確実にあったということになります。

 四角い顔をしており、とてもひょうきんな表情をした石獅子です。私たちは勝手に「カドゥシーサー」と呼んでいます。

 胡屋の村落獅子は1体ですが、違う形で東西南北に魔除けがあるようです。胡屋集落へ西側から入口、俗にサーカンケーモーというところ(現在:諸見小学校東側十字路)、西からの突き当りに紋様の刻み込まれた石があり、西からの邪気や悪霊、風気を祓い除く「返し」で、村落獅子とほぼ同じ意味合いで安置されています。

 形は違えども、色んな方法で人々を守ろうとしたことがわかります。


2足歩行の古謝のアガリヌシーサー


【古謝のアガリヌシーサー】●石獅子の顔が向いている方向:南南東 ●発見率:80% ●危険率:30% ★古謝公民館の近くに位置している。

 古謝には、もともと集落を囲うように西、東、北の3体の石獅子が存在していましたが、現在は、西の石獅子が消失し、北と東の石獅子のみが安置されています。

 この屋号でイリナカジョーと呼ばれている屋敷地内にある東のアガリヌシーサーが県内でもインパクト大!です。

 立ってます! 立ってます! まるで土俵際のお相撲さんのような佇まいです。

 公民館前の道路の拡張工事に伴い1995年6月26日に移動され、現在の場所に南の方角の津堅ドゥー(津堅の海峡)へむけて設置されました。

 戦前は、石獅子の後ろ側にクムイ(溜池)があり、それで「火返し」の意味もあると伝えられています。

 また、「シシクェーモー」と呼ばれている森へむけられ、「火返し」「ヤナムンンゲーシ」「ムラゲーシ」の意味で設置されていたイリヌシーサーは、「魔のカーブ」と呼ばれていた場所にあり、戦後、米軍のジープが転倒し、石獅子もろともカーブにあったクムイ(溜池)に何度も落とされたそうで、そのうち消失してしまったようです。

 きっと、今も地中に眠っているのでしょうね。掘りたいです…。


【古謝の北のシーサー】●石獅子の顔が向いている方向:南 ●発見率:10% ●危険率:50% ★集落の北側の丘陵地に位置している。見つけることができれば、あなたは石獅子マスター! 戦後になって設置されたと言われている。


【古謝のイリヌシーサー跡(消失)】
●石獅子の顔が向いている方向:たぶん、南南西
●発見率:10%
●危険率:80%
★以前、ココストア古謝店があった付近に安置跡がある。交通量が多いので気を付けてください。現在は、隣に交通安全祈願の石碑が立てられています。

(2016年11月6日  週刊かふう 掲載)




 各地に鎮座する村落獅子を訪ね歩き、調査を続ける若山夫妻。石獅子をめぐるレポートを毎月お届けします。

※危険率とは:石獅子は眺めの良い高台にあることが多く、足を滑らせると大けがをする可能性があります。子ども連れの方は細心の注意をしてください!





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