女性の起業 「やりたい」を応援 輝き女性塾 夢実現への仲間づくりに

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 「手作りのアクセサリーを販売するお店をしてみたい」「おいしい島野菜の魅力を多くの人に伝えたい」-。そんな女性ならではの感性を生かした起業を応援する研修「輝き女性塾」が9月~11月下旬まで、那覇市松山の沖縄ガールズスクエアで開催されました。20~60代の女性15人が成果報告会を含む6回の講座を通して、自分たちの夢や「やりたいこと」をビジネスプランにする手法を学び、同じ志を共有する仲間の輪を広げました。

 講座は、経済産業省(沖縄総合事務局経済産業部)の「女性起業家等支援ネットワーク構築支援事業」の一環で、沖縄女性起業サポーターネットワーク事務局の主催で行われました。



それぞれの思いから「コンセプト」づくり

 集まった女性たちは、ほとんどが仕事をしながらの受講でした。北は名護市から、南は糸満市まで。「やりたいこと」を漠然と感じながら県内各地から集まった女性たち。


 講座では「こんな人たちのために、こんな役に立ちたい」という気持ちや自分の特性、これまでのキャリアを生かしたビジネスプランの構築に向けて、各自のコンセプトをグループワークを通して明確にしていきます。

 小さいころからファッションに興味があり、洋服屋さんに勤めてきた親川江美さん。結婚、出産を機に、ファッション関係以外の仕事に就いたとき、「おしゃれに関わらない仕事は苦痛だな」と感じるようになったそう。「自分がどれだけ洋服が好きかって事に気付かされた」と言います。

 そんな中、今自分がしたいこと、できることを考えたとき、「私は洋服が好き、夫はサッカーが好き、そして子どもがいる」という環境から、「親子で着るスポーツウエア」という案に行き着きました。「沖縄の人や自然、そのものが好き。沖縄らしい親子スポーツウエアを作ろう」とプランが具体的になっていきます。


 中原貴子さんは、仕事を辞め出産・育児を通して、自身と同じ状況の女性やママ友達との出会いがあったことがきっかけでした。子育てをメーンにしながらもそれぞれ個性的で、得意なことがある女性たち。例えば、食物アレルギーのあるお子さんがいるママはマクロビ料理が得意だったり、かつて服飾デザインをしていた方は物作りが得意だったり、中学受験を考えているママは塾に行かせずタイムマネージメントをし、日々3時間の勉強をこなしていたり、家族の介護が始まっている女性はケアマネージャーやデイサービスに詳しかったり…。

 「みんな一見大変な状況からも日々工夫し過ごしている。それぞれの状況や経験からその人にしかできないことを持っている。そんなたくましくすてきな女性たちと一緒に何かをしたい」という思いから、女性たちがそれぞれの得意な事を生かして輝ける場所をつくる、というプランが固まりました。 

テストマーケティングの場「かがやきフェスティバル」

 受講生たちは、税理士や大学の特命教授、女性起業サポーターのアドバイスなども受けながら、事業プランを伝えるプレゼンテーション能力、売り上げ・経費・利益の基本的な考え方から数値計画を立てる手法も学びました。

 そして迎えたテストマーケティングの場「かがやきフェスティバル」。11月5、6日に沖縄ガールズスクエアを会場に、各自でチラシ作りから集客、損益計算、ニーズの把握 起業して営業活動をする上で必要になる全体の流れを把握する機会です。

 会場には、さまざまなブースが並びました。「野菜ソムリエの島野菜クイズ」「介護保健の使い方講座」「ホームページ作成講座」「ユニークな紅型展示」「親子でパステルレッスン」など。15人の受講生たちがそれぞれのブースで営業します。それぞれが「今できること」からチャレンジする場です。





 「伊平屋島産もずくの商品開発」を手掛ける名嘉邦恵さんは、「もずくたっぷりカレー」「もずくキムチ」「もずく卵焼き」などの商品をテスト販売。実はこの日のために、40~50種類の試作品を作って臨みました。伊平屋の養殖を伝えるパネルも展示しています。

 伊平屋でもずくの養殖をしている義父がおり、「大切に育てた伊平屋島のおいしいもずくをもっとたくさんの方達に知ってほしい」という思いからの商品開発。子どもたちも料理の販売をお手伝いします。

 講座を通して「たくさんの出逢いがあり、自分一人では考えもつかないようアイデアや為になる講義を聞くことができた」という名嘉さん。

 夢は「伊平屋でもずくランドをつくること!」。まず商品開発をして伊平屋のもずくを有名にし、「もずく豚の開発やもずく料理専門レストラン、体験型施設にバーベキュー場などが併設した夢の施設になる予定です」と笑顔で語りました。





 パパイアやカラシナ、島カボチャなどの島野菜を使った韓国惣菜のお弁当販売と料理教室「沖縄野菜×韓国惣菜yuyuri」を手掛けた川田由梨さん。

「昔から自分のお店を持ちたいと思っていて、その気持ちだけ持ち続けて、行動ができずにもやもやしていた」と言い、「どんな小さなことでもいいから今より前に進みたい」という思いで受講しました。  

 この日は、韓国出身の夫と共に、島野菜を使った韓国惣菜とヤンニョムチキンを韓国語を交えながら作る料理教室を開きました。たくさんの笑顔があふれる料理教室。「教室はまたやってほしいと要望があったので、タイミングをみて少人数で場所を借りてやろうと思う」と手応えを感じました。


思い、場所、仲間、これからのプラン


 11月26日には、成果報告会として各自のビジネスプランを発表しました。スライドを使ったり、映像を見せたり、ラジオ番組の様子を再現したりと、それぞれの個性を生かして自身の思いやプランを伝える受講生たち。揺らがないコンセプトやテストマーケティングの実感をもとに、1年後、3年後、5年後の未来予想図を語り、仲間と笑顔の時間を共にしました。

 「心と体の健康教室」と題して、ヨガを生かした健康づくりを提案した知念真由美さん。29歳で乳がんになり、その原因を考え続ける中でヨガにたどり着いた自身の経験から、かがやきフェスティバルで、初めてヨガ教室を開きました。女性塾修了後の12月からは早速、那覇市の県立武道館の一室で月3回の教室を始めた知念さん。「日の出ヨガ、キッズヨガ、高齢者ヨガ、モノレールの中でのヨガ、神社でのヨガなど、場所や時間を問わずにできるヨガの魅力を生かした教室をどんどん開催したい」と夢を膨らませ、一歩一歩進んでいます。「夢はしなやかながんじゅうおばあ」になることです。

 中原貴子さんは自身の住む糸満市で女性たちが輝く場所、それぞれの得意なことを生かせるワークショップなどができる場をつくるというプランを発表しました。

 「糸満市はかつてイチマン ウィナグヤ アチネージョウジ!(糸満女性は商売上手!)と言われていたDNAを持つ女性がいる。何かを始めたいけど一歩踏み出せない女性が気軽に集まれ、仲間とのつながりを持ち、やりたいことを整理し、実際に挑戦できる機会を作ることで一歩踏み出そうと思える場所をつくりたい。つまり『沖縄ガールズスクエア』in糸満」と思っています。

 講座を通して実感したことは「ずばり 場所×時間×仲間=∞ 自分のできることや得意なことに集中でき表現できる場所があると、女性がもっと笑顔になれるのではないかと思う。女性が笑顔であれば、家庭も世の中も上手くいく!」

 女性たちが笑顔で輝き活躍すると、家庭も社会も笑顔が広がる。仲間がいれば、苦しい状況があっても支え合い、励まし合って乗り越えられる。3カ月間の講座と実践を通して、受講生たちはそんな実感を「形」に変えていく一歩を踏み出しています。





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