歩いて見つけた 石獅子探訪記(その13) うるま市~離島の巻~

  • 中部
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 あけましておめでとうございます。1年間の連載予定ではじめた石獅子探訪でしたが、2年目に突入することになりました! 2年目の今年は石獅子の紹介の仕方も少しずつバリエーションを増やしていきたいと思います。本年もよろしくお願いします。

 前回は本島うるま市にある石獅子を紹介しました。今回は、うるま市の離島(橋でつながっている島も含め)紹介していきましょうね~。離島に現在あるのは、浜比嘉島に1体、平安座島に1体、伊計島に3体、津堅島に2体の合計7体です。どれもこれも謎の由来をもっており想像がつきることがないです。


海中から引き上げられた石獅子?


【平安座島の石獅子】石獅子の顔が向いている方向:東北 ●発見率:40%●危険率:0% ★海中道路を北へ観光ビジネスホテル平安座手前、道路左側にあります。持ち主がお手製の小屋内に安置されています。

 屋慶名を結ぶ藪地島寄り沖合1kmの海中から引き揚げられた石獅子? です。

 当時の地元新聞によると発見された海域は昔「アガリエタンメー」所有の砂島があり、後に砂がとられてしまい消えてしまったということです。既に砂業者は見つけていたらしいのですが、業者内では、たたりを恐れ引き上げることはタブーとされていました。

 しかし、1979年に平安座島の奥田さんがユタと相談を重ね、海底に沈んでいた石獅子を引き上げたのです。その後、県教委や県文保(ぶんぽう)委を訪れ鑑定をお願いしましたが、結局なにものかはわかりませんでした。

 今は海中道路ができて便利になっていますが、昔は潮が引いている時間に人員輸送車や海中トラックが走っており、潮の時間を読み間違えがあり遭難事故も多かったようで、もしかすると事故防止の祈願として安置されたのかもしれません……。

 現在は、奥田さんの玄関前に北東の方角を向いて安置されています。


三つに割れた石獅子&リターン!


 伊計島には、自然石の獅子と加工された2体の石獅子があります。

 その中の自然石風の石獅子は、昔ある男性が、開墾のために除去しようと三つに割ったのですが、その後、男性に災いが降りかかり、この災いは石を割ったからだと信じられ、原状に戻したということらしいです。

 確かに怒らせると、とんでもない風貌を持っています。石獅子の胴体は3つにつながれている跡があります。

※伊計島にはその他2体あるのですが、いずれも民家の中にあります。
場所がわかっても、断りを入れてから見学しましょう!


【伊計島の石獅子】●石獅子の顔が向いている方向:南 ●発見率:90% ●危険率:0% ★集落の南側の広場の南側の海沿いにあります。大きいのですぐにわかると思います。


人間もどき津堅島の石獅子


【津堅島の石獅子】●石獅子の顔が向いている方向:北東 ●発見率:10% ●危険率:20% ★集落の北側の小さな十字路の角に位置しています。石垣に草が茂っているとわかりにくいです。目を凝らして歩いてくださいね。

 この石獅子は集落北側の十字路の角に位置する、「火の神」とされている場所の石垣で使用されている原石から彫り出されたものです。

 近くに住むおじいさん(83歳)によると、この守り獅子は戦前から存在しており、中国で教わった村民が作ったと、当時の上の人から聞いているとおっしゃっていました。石垣に使用されている岩は、かなり大きく、積み上げてから彫り出されたものではないかと思います。

 北の方角を向いており、集落北の入り口の守りともいえるし、これを石獅子という種類として呼ぶのも抵抗があり、十字路の角ということでは石敢當的な要素もあり、意味は断言できません。恐らく当時は集落を守るシンボルとして作られており名前などは無かったのではないでしょうか。

 また、津堅島出身の多和田さんのおばあちゃん(89歳)によると、元々、津堅島には3体の石獅子があったと言います。1体は私たちが見つけた獅子、2体目は集落の西側に位置する新川・クボウグスクの入り口、3体目はどこにあったかは思い出せないということでした。

 今回は、タイムアウトになってしまったので次回はリベンジしたいな~。


(2017年1月6日  週刊かふう掲載)




 各地に鎮座する村落獅子を訪ね歩き、調査を続ける若山夫妻。石獅子をめぐるレポートを毎月お届けします。

※危険率とは:石獅子は眺めの良い高台にあることが多く、足を滑らせると大けがをする可能性があります。子ども連れの方は細心の注意をしてください!





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