歩いて見つけた 石獅子探訪記(その14) 与那原町の巻

  • 南部
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 与那原町は、沖縄県で渡名喜村に次ぐ2番目に面積の小さい自治体で、土壌を生かした特産は琉球焼物で、赤瓦製造業が多く集まっています。

 現在は、与那原4体、上与那原1体、板良敷1体、与那原大見武1体、全部で7体の石獅子が存在します。しかし大半は戦争で破損して消失しているようです。

 与那原は戦前の石獅子の写真がなく全体的に資料が少ないので、たくさんの石獅子を調査してきたスタジオde-jinが色々と想像を膨らませ紹介したいと思います。


石獅子あるある沖縄マジック!


 碁盤のような道が特徴の与那原には集落を囲うように4体の石獅子が安置されています。

 最近、舌を出している中島区にあった石獅子は与那原町コミュニティーセンターへ移されました。この4体は、古く見えるかもしれませんが、昭和32年頃に復元されたもので機械で制作されていると思われます。

 沖縄県の気候は湿気も多く植物の育ちもよい為、カビやコケがすぐに生えたりして時間が経っていないものが、あたかも昔からあるように風化します。ですので伝説や由来の話などは意外に最近の話であったりします。

 これを私たちは沖縄マジックと呼んでいます。

 この4体はまさに戦後作られたものではないような風格があり、1体は石獅子の傍に生えている木が石獅子の頭にめり込んでおり必見ですよ!


【与那原の石獅子(1)】石獅子の顔が向いている方向:北西 ●発見率:100% ●危険率:0% ★国道329号線沿い与那原コミュニティーセンター入口にあります。元々、中島区にあったもので北を向いていた。

【与那原の石獅子(2)】石獅子の顔が向いている方向:南南西 ●発見率:100% ●危険率:0% ★国道331号線沿い、与那原交差点を東へ100m進んだ左側の道にあります。

大里古堅の石獅子と兄弟かな??


【上与那原の石獅子】石獅子の顔が向いている方向:東 ●発見率:90% ●危険率:20% ★マルエー配送センターの駐車場内にあります。囲いがあるのですぐにわかると思います。

 この石獅子は、火の獅子として上与那原の守り獅子で、八重瀬岳、運玉森の方向には向いておらず、東の方向へ向いています。

 南城市大里古堅の石獅子とサイズ・形・表情がそっくりで制作者も制作時期も同じではないかと思います。

 石の質が違うので誰かが真似したものとも考えられますが…。

 まだまだこれから聞き取りが必要ですね!!

 琉球石灰岩(珊瑚石も混ざっているかな~)ではありますが、珊瑚の結晶の部分が非常に多く、頭などは透明でキラキラと光って見える箇所がありますよ。


板良敷と大見武の石獅子から初代与那原の石獅子が見えてくる


 板板良敷の石獅子は、年代は不明ですが戦後の水道工事の際に地中から出てきました。

 こういうエピソードをもった獅子は何体かあり、今も土の中に埋まっている石獅子はたくさんあると思います。


【与那原大見武の石獅子】石獅子の顔が向いている方向:南東 ●発見率:50% ●危険率:00% ★大見武集落センターの公園内にあります。 珍しい二人乗りブランコがあり、危険ですが面白いです。是非、お試しあれ。

【板良敷の石獅子】石獅子の顔が向いている方向:南西 ●発見率:50% ●危険率:50% ★国道331号線を南へ知念高校を300m進んだ信号の左側路地に安置されています。


 戦争後の工事は目まぐるしいほどあり、実際どこから土が運ばれてきているかわからないので地元の獅子だとは断定するのは難しいです。

 板良敷の石獅子は与那原大見武の石獅子と似ていて、石の質、眉毛が大きく飛び出ていて耳が吊り上がっています。

 このような関係性から、もしかしたら初代与那原4体の石獅子も、こんな形だった可能性は十分に考えられます。

 きっと、戦前の誰かの写真にひっそりと写っているのではないかと願いながら発見するのを夢見て探し続けたいと思います。

 情報ありましたら、こそっとお知らせくださーい!


(2017年2月3日  週刊かふう掲載)




 各地に鎮座する村落獅子を訪ね歩き、調査を続ける若山夫妻。石獅子をめぐるレポートを毎月お届けします。

※危険率とは:石獅子は眺めの良い高台にあることが多く、足を滑らせると大けがをする可能性があります。子ども連れの方は細心の注意をしてください!





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