違う生き方、応援 100cmの視界から―あまはいくまはい― 伊是名夏子さんに聞く

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 骨の折れやすい障がいがあるため電動車いすで生活しながら、育児に奮闘している伊是名夏子さん(34)によるエッセー連載「100cmの視界から あまはいくまはい」が、6月5日から始まる。琉球新報で連載を執筆するのは2015年3月まで掲載した「おはなしありんくりん・パート2」以来2年ぶり、3度目。この2年間で、第2子の出産という大きな出来事もあった。日々の暮らしや、身長100センチの視界から見える社会についてつづってもらう今回の連載。伊是名さんに意気込みなどを聞いた。


「若い人とつながりたい」


家族4人、毎日てんやわんやしながら、あまはいくまはいです(フォトグラファー佐藤健介撮影)

―琉球新報で2年ぶりに連載を執筆する。

 「沖縄に帰ってくるたびに『読んでます』と声を掛けられることが多くありました。将来は沖縄で暮らしたいと思っていて、子どもにも沖縄のことを伝えていきたいと思っています。連載を書くことで沖縄とつながっていられるのでうれしいです。

―自身のブログもこまめに更新しているが、ブログで書くのと新聞で書くのとは気持ちが違う?

 「全然違います。知り合いのつながりが主なブログと違って新聞はいろんな人が読むので影響力が大きく、分かりやすい表現や丁寧な説明を心掛けます。新宿のデパートで知らない男性2人から『新聞で読んでいます』と声を掛けられて驚いたこともあります」

―反響が多くなる分、厳しい意見も受けるのでは。

 「いま県外の新聞でも連載を持っており、厳しい意見を頂くことはあります。例えば『そういう考えはうぬぼれている』と言われたり、電車の問題を取り上げると『駅員さんだって大変なんだから』と言われたり。ブログに誹謗(ひぼう)中傷のコメントが書き込まれたこともありました。もちろん気持ちよくはないですが、物を書いていく上では、ある意味仕方のないことだと考えています。伝えたいことが伝わっておらず悔しいと思うこともありますが、私だって同じように文章を読むときに書き手の意図をくみ取っていないことがあると思うので」
 


―2人の育児に奮闘する日々で変化は。

 「2人とも同じ保育園に通わせています。保育園の子どもたちは『お洋服何センチなの』とか何でもストレートに聞いてきます。変わったなと感じるのは大人の方です。入園当初は先生方も他の保護者も恐る恐るといった対応でしたが、今は私を凝視しなくなったし親の一人として接してくれるようになりました」

―6月からの連載ではどんなことを意識したい?

 「これからの将来を築く土台となる若い人たちとつながりたいという思いが強いです。中学生や高校生でも分かりやすく、興味関心を持つような話題を提供したい。若い人たちは、年上の人からいろんなことを言われて自信を無くしたり『あれ? ちょっと違うのにな』と感じたりすることもあると思います。それぞれに違う考え方や生き方を応援していきたいです」

 「ただの障がい者の話ではなく、『自分も似たようなことがあるな』『自分は今後こうしたいな』と、読んだ人の次のステップにつながり、私とその人がつながれるものを書けたらいいなと思っています」


伊是名夏子

 いぜな・なつこ 1982年那覇市生まれ。コラムニスト。骨形成不全症のため車いすで生活しながら2人の子育てに奮闘中。現在は神奈川県在住。

 

(2017年5月29日 琉球新報掲載)

 




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