生きたサンゴを見に行こう! 歩いて観察できる沖縄の海岸3つ 6月・満月の夜には産卵も しかたにさんちの自然暮らし(24)

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 「サンゴって何?」

 …改めて聞かれると、うまく答えられない方も多いですよね。サンゴは、私たち人間の感覚ではイメージしにくい生き物かもしれません。目鼻はないし、骨っぽい上に植物みたいだし、そういえば植物が中に住んでいるって聞くけれど、でも卵を産むから動物?…


浦添市西洲のサンゴ礁

 はい、サンゴは動物で、クラゲやイソギンチャクの親戚です。目鼻はないけれど、口はあります。サンゴのかたまりをよく見ると、小さな穴のでこぼこが表面にびっしり並んでいますね。この穴の一つ一つがサンゴの口で、一人一人のサンゴなんです。

 サンゴは沖縄の島の周り中に生えていますが、オニヒトデの食害や高水温による白化などのため、実はこの数10年で激減しています。残されたサンゴを守り、復活させていくには、サンゴを理解する人を増やしていくことも大事。この夏は、海に本物のサンゴを見に行きませんか?


ミドリイシという枝サンゴ。うろこのような穴の一つ一つがサンゴの個体。

潮だまりで泳ぐルリスズメダイ。鮮やかな青がとても美しい。

 チャンスがあれば、県内各地で行われるサンゴ礁の観察会に参加してみてください。大人だけでもどうぞご遠慮なく。潮の引いたサンゴ礁を歩くので、泳がなくても良いし、ガイドの案内があれば危険な目にあう心配もありません。また、県内にはいくつかサンゴの養殖施設があります。見学できるところもあるので、ぜひ施設に確認の上、足を運んでみてくださいね。


 今回は、沖縄本島でサンゴが見られる海岸をちょっとだけご紹介しましょう。いずれも、大潮の干潮の時間帯に、サンゴ礁の礁原を歩いて観察できる場所です。


オススメ1.たくさんの潮だまりで観察できる ☆大度海岸(糸満市)


大度海岸の潮だまり。いろいろな種類のサンゴが見られます。

 駐車場とトイレがある便利な海岸。

 海に向かって正面に、大きな池のような礁池があり、そこを左側に回り込んで岩場を沖に歩くと、たくさんの潮だまりの中に生きたサンゴが見られます。

 岩場はかなりごつごつと尖っているので、しっかりしたマリンシューズか運動靴が必要です。

 サンゴを傷つけないよう、潮だまりの中にはなるべく入らないようにしましょう。また、ここは戦跡の国定公園です。落ちているサンゴの骨や貝殻は持ち帰らないでくださいね。


オススメ2.人工ビーチの先に残されたサンゴ礁 ☆トロピカルビーチ(宜野湾市)


トロピカルビーチの沖に広がるサンゴ礁。大潮の干潮時には歩いて渡れます。

 ここは人工ビーチですが、ビーチの左側の先に、埋め立てを免れたサンゴ礁が少し残されています。

 潮が引いた時間、足元に気をつけてここに渡ってみると、人工ビーチでは見られない、サンゴ礁の生き物たちに出会えるでしょう。

 もちろん、潮が満ち始める前に戻るよう気をつけてくださいね。


オススメ3.“裏真栄田”と呼ばれる浜 ☆真栄田岬(恩納村)


裏真栄田の浅い礁原。沖の方に歩いて行くと、生きたサンゴに出会えます。

 有名なダイビングスポットで、駐車場や売店・トイレも完備。駐車場から西側に歩いて5分ほどの場所に、裏真栄田と呼ばれる浜があります。

 浜から沖へ、潮の引いた礁原を歩いて行くと、生きたサンゴが見られます。ただし、サンゴは絶対に踏まないよう、また危険生物にも気をつけて。

 恩納村の海は海岸国定公園なので、ここでも生き物やサンゴの骨、貝殻などは持ち帰らないようにしましょう。


 沖縄には、400種を超えるサンゴがあったと言われています。6月の満月の夜、今年もサンゴが産卵しています。サンゴを実際に見て、目の前の海でサンゴが生きている!ということを実感してもらえたら、そして海を大事にする気持ちをもっと深めてもらえたら、と願っています。
 


鹿谷麻夕(しかたに自然案内)

 しかたに・まゆ 東洋大、琉球大卒。東大大学院中退。東京で生まれ育ち、20代半ばで文系から理系に転向、沖縄に来てサンゴ礁を学ぶ。その後、しかたに自然案内を主宰し、県内で海の環境教育を行う。本と音楽と野良猫を好む。

 




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