子育ては成長の好機 ぬちぐすいレシピ蝶〈12〉

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 フローリストのひがあいさんが、お花の仕事を20年続けて出会った人や花、家族への愛情をつづります。
 仕事や子育て、夢に向かって奮闘するすべての女性に向けて、応援メッセージを寄せます。


与えられた命、生かされた命を未来へとつなげたい

 私の娘は生まれてすぐに、無呼吸発作を2度も起こし、今では考えられないほど体が弱かった。3歳ぐらいまでは入退院を繰り返し、自宅での吸入・吸引を一日に4度も行っていた。

 吸引の度に泣き叫ぶわが子を抱き、何度歯を食いしばったか。生まれたばかりの娘を抱きしめ頑張れたのは、息が止まり真っ黒になっていく娘を救急小児科のドクターが必死で救ってくれたこと、娘が入院した小児科病棟で、小さな命とそれに向き合う母親たちの姿を目にし、命の尊さを奥深く考えさせられたからだ。

 生まれたばかりの娘は小さな手で私をずっと握り、疑う事のないまなざしで私を見つめていた。仕事を辞める事もせず、ずっとそばにいられない自分を心のどこかで責めていた私は、その笑顔に何度も救われた。そんな娘も、今では15歳。うそのようにたくましく成長して日々サッカーに熱中している。

 どんな環境だろうと子どもたちとの時間は過ぎていく。今、子育て奮闘中の女性たちには時にダメな母親だろうが、前向きに等身大の自分で子どもたちと一緒に成長するチャンスを逃してほしくない。

 周りを見渡たせば、同じように日々頑張っている女性がいる。絶対的な存在で私たちをみつめる子どもたちの無垢(むく)なまなざしを信じてほしい。私自身が何度も子どもたちからチャンスを与えてもらい、睡眠不足の中、一日4回も娘を抱き、絵本を読んだ日々も今では貴重な財産となったからだ。

 ひが・あい 1973年生まれ。読谷村出身。フローリスト。北谷町港で97年に開店した花屋Delphiに続き、2015年にブーケオンラインショップflower nicoをオープン。1男1女の母。

 

(2017年6月15日 琉球新報掲載)



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