「本の虫」たちの夢は… 沖縄県産本☆ バックヤード便り[4]

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 「県産本」と呼ばれる根強い独自出版文化を持つ沖縄。地元出版社による文化・歴史・芸能・時事・生活風習に至るまでさまざまな面を記録した「県産本」が毎年意欲的に刊行されています。固有の歴史と文化に誇りを持ち、「沖縄県産本」を世に送り出す沖縄の出版人、多くの読者に届ける書店の皆さんの思いをエッセーでお届けします。

 

第4回 「本の虫」たちの夢は…
 


 みなさま、はじめまして。小さな広告代理店で出版、紙製品を製造販売しているジグゼコミュニケーションズで働いています。このお仕事をする前は、書店員、図書館司書として働いていました。そんな私の、むかし、今、これから、本にまつわるエピソードをお届けしたいと思います。

 母方の姪っ子は親戚一同が集まる場のすみっこで、ごそごそと鞄から本を取り出し、読書にひたることがしばしば。会うたびに本の話をします。本を語る目はきらきら輝いてまぶしいのです。

 ある日、高校受験を控えた姪っ子がこう言いました。

 「将来さ、図書館の先生になりたい、どんなしたらなれるの?」

 大学で司書過程を履修し一定単位を獲得すると、司書資格を得ることが出来ます。図書館を運営しているのは大半が地方公共団体、図書館司書は地方公務員の枠。とても、とても、とても、狭き門、わたしはその門を潜ることが出来なかったのですが、本に関わって生きていたいという気持ちを強く持っていました。どうしたら関わる事、生業とすることが出来るのだろう…

ヒントは初心に


 真剣に聞いていた姪っ子にこう問いかけました。

「今持っている本が、あなたの手元に来るまで、どれくらいの人がお仕事しているか、考えてみたことある?」ふるふると首を振る姪っ子。

 企画を考える人、物語を書く人、編集の人、絵を描く人、レイアウト、印刷する人、本を売る人、本屋さんの人、たくさんの人が関わって、がんばって、誰かに本を届けるためにお仕事しているんだよ。

 もし、夢にくじけそうになったとき、本が好きって初心に立ち返ってごらん。どんな風に関われるか、関わりたいか、何かヒントになるといいな。

 「ありがとう」そう言う姪っ子がさっきより少し大人に見えました。

 好きを仕事にすることは、続けていくことは、楽しく、嬉しく、幸せで、時に辛い。

 本が好きという十万馬力エンジンで、どこまでも飛んでいけ、姪っ子よ。

 お盆に会うとき、夢が変わっていたらどうしよう。
 



我那覇祥子(がなは・しょうこ) (有)ジグゼコミュニケーションズ、営業企画。書店員、図書館司書として勤務経験を経て今に至ります。沖縄の歴史文化に寄り添いながら、広告、出版、商品企画を通じて丁寧なものづくり、沖縄への貢献を心掛けています。


 




ジグゼコミュニケーションズ  
http://www.gxe-c.com/

 



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