高齢者に人気のスポーツ、ゲートボールとグラウンドゴルフ。ボールをスティックで打つ点は共通しているけど、違いは何か?
不思議に感じた記者が、楽しみ方を知ろうと、シニアと一緒に、それぞれの競技を体験してみた。
ゲートボール
技術も頭脳も必要
秋晴れに恵まれた今月7日の昼下がり。つかざき記者は浦添市の仲間自治会館で仲間楽生会などのゲートボールの練習に参加した。
仕事着のいでたちに、同行したぐしけんカメラマンに「議員みたい」と突っ込まれつつも、スティックを握った。
ゲートボールは5人一組のチーム戦。三つのゲートを通過し、ゴールポールに当てる「上がり」を目指しボールを打ち進める競技だ。5人全員の上がりを目指しつつ、相手の進行を阻止する戦略が必要になる。
ボールを打ってみると、思った通りの方向や位置に打つのは意外と難しい。競技が進むと、参加者は相手や味方のボールの位置から戦略を考え、それぞれ最適な位置にボールを打っていく。つかざき記者は先輩たちの「この辺りに打って」との声に導かれ、スティックを振った。
仲間楽生会の又吉武市さん(80)は「技術だけでなく、頭を使うことが求められる」と語る。体験してみて、ゲートボールでは頭脳プレーが肝になることが分かった。
グラウンドゴルフ
ポスト目掛けフルスイング
10月19日、那覇市長の冠を懸けた記念すべき第1回大会。ルールはおろかクラブさえ握ったことないあやや記者も挑戦してみた。
雨もやみ、永山盛廣那覇市グラウンド・ゴルフ協会会長のあいさつで大会スタート。「皆さん、医療費抑制のため健康のため、病院に行くよりもグラウンドに行きましょう!」
孫世代の記者には、反応に困ります。ドゥマンギ(驚いて)ているうちに競技が始まった。「足はポストに向くように、第一打は思い切りスイングしてね」。笑顔のすてきな来栖佳代子さんの助言通り打ってみると「コーン」という快音とともにボールはポスト3メートル付近へ。あら私、結構いけてるかも。
そう思ったのもつかの間、その後は遠くに行ったり、1メートルも進まなかったり。結局、8コースを45打以上で終えた。永山会長に競技の良さを伺うと「プレーで一気に仲良くなれるところ。そして病院行くよりグラウンドに行けるようになるところ」。締めにもドゥマンギた。
(2017年11月19日 琉球新報掲載)