沖縄の海を守りたいから しかたにさんちの自然暮らし(35)

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 クリスマスやおせち料理の広告が目立つようになり、今年もあと1カ月ちょっととなりました。11月に入ると北風が強くなり、昼間はあまり潮も引かなくなって、海歩きに適した季節は終了。浦添市港川の西海岸にあるカーミージーの海で私が毎月やっている定点調査も、2月までの3〜4回は、満月の下で真夜中の干潟を歩きます。


カーミージーの海の向こうには、コンベンションセンターから嘉手納、読谷、残波岬まで広く見渡せます。

カーミージーの海を知っていますか?

 このカーミージーの海では、那覇から宜野湾へと繋がる海岸道路の建設が進み、すでに埋め立てられた場所では大型ショッピングセンターの建設も始まり、岸辺の景色はどんどん変わっています

カーミージーの海につながるこれまでの通路は、護岸整備工事のために塞がれて、当分は海を利用しづらい状態です。でも、来年4月には、この道路が開通します!そうなれば、多くの方々が通勤や通学の途中にこの美しいイノーを目にすることでしょう。

そして、広くて浅い海を利用する人々が急増することが予想されます。たくさんの人々に、このすばらしい海と親しんでほしいとは思うのですが、利用する人が増えることで海の生き物が乱獲されたり、ごみや騒音やトラブルが増えたりするのも心配です。カーミージーの海だけでなく、沖縄全体の海の生き物が激減したのを見てきた私は、これ以上「海」を苦しめたくはありません


小学生たちが守ったイノー



浦添市立港川小学校の5年生は、地域の方々のサポートのもと、地元のカーミージーの海でカヌー体験を行います。カヌーは、海を踏みつけることもなく、ゆっくりサンゴ礁を体験することができます。

浦添市立港川小学校では、全ての先生が夏休みにカヌー研修を行います。皆さん、とっても楽しそう。


 カーミージーの海は、地元の港川小学校の環境学習活動が認められた結果、海岸を埋めたてる計画が橋に変更となり、学習の場が残された経緯があります。そしてこれにより、橋の沖側の海も埋立計画が大幅に変更され、道路の沖に広がる広大なイノーが残されているんです。

現在浦添市では、カーミージーの海を「里浜」として守る条例を作成中で、12月の議会で承認されれば、来年4月の道路開通に合わせて施行される見通しです。なお、条例は「里浜としての海を保全する考え方」をうたったもので、具体的なルール作りはこれからです。

あなたなら何したい? みんなで考えよう

 そこで、来る12月3日(日)に、カーミージーの海を考える円卓会議を企画しています。あなたなら、沖縄の子どもたちに残されたこの海を、どのように利用しますか?

ダイビング?サーフィン?アーサ採り? もちろん、現在も行われているようなサンゴ礁の生き物観察や、カヌーでのゆったりした海の散歩もいいですね。

そして、カーミージーの海をみんなで使いながら将来に残していくためには、どんなルールが必要でしょうか? これからの利活用ルール作りを考えるのが、「カーミージー周辺の海をみんなで保全・活用するための地域円卓会議」です。


浅いイノーの砂地には、絶滅危惧種のアオウミガメもやってくる、海草藻場が広がっています。岸辺には、開通間近の海岸道路。

ノーの沖まで行くと、生きたサンゴが見られます。以前は文字どおり足の踏み場もないほど、一面びっしりとサンゴで埋め尽くされていましたが、大規模なサンゴの白化で殆どのサンゴは死んでしまいました。

12月3日の日曜日午後1時半より、浦添市立港川小学校の地域連携室で開催します。

と言っても、難しい話ではなくて、カーミージーの海が好きで、これからもこの海で遊びたいという方々に、参加していただきたいと思っています。年齢制限もありませんので、意見を言いたい!という若い方々も大歓迎です。

詳しくはこちらのWebサイトをご覧ください。多数のご参加を、おまちしています!


鹿谷法一(しかたに自然案内)

 しかたに・のりかず 琉球大卒、東大大学院修了、博士(農学)。広島生まれ。海に憧れて沖縄に来て、もう30年以上。専門は甲殻類。生物の形と機能の関係に興味がある。趣味は本とパソコンとバイクいじり。植物を育てるのも好き。

 




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