【動画】まるで星空を舞う不死鳥 沖縄本島から見たイプシロンロケットの打ち上げ


社会
この記事を書いた人 仲程 路恵

不死鳥のように宙をかける光る雲-。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が1月18日に打ち上げに成功した小型ロケット「イプシロン」3号機。宇宙に向かうロケットと光る雲の様子をとらえた幻想的な動画が話題を集めています。

不死鳥のように宙をかける(撮影:KAGAYA)

打ち上げの様子を撮影・編集したのは映像クリエイターで〝星景写真家〟のKAGAYAさん。沖縄本島で撮影し、同日午後にFacebookにアップされた約13秒の動画は21日現在、シェア数約760件、再生回数は3万9千回に上っています。

KAGAYAさんによると、撮影したのは沖縄本島北部の大宜味村。ミラーレス一眼のカメラ3台使って連続撮影した写真をつなげて動画にしたそうです。撮影時間は午前6時9分から18分までの約9分間で、約30倍速に再生されるよう編集し、約13秒の動画として公開しています。

羽衣のような雲を引いて上昇。右上の星はこと座のベガ(撮影:KAGAYA)
第3段点火直後全景。数種の雲。右上の星は木星
第3段噴射。行ってらっしゃい!

「前日の昼、ギリギリになって行くことを決めました」というKAGAYAさん。発射点の鹿児島から離れているものの、「上昇するロケットの様子を横から見ることができる」と考え、沖縄本島で観察・撮影することにしたそうです。沖縄到着後は晴れ間を求めてレンタカーを走らせ撮影に成功。「私自身このような光景を見るのは初めてで、撮影もその場でいろいろと調整しながらになりました」と振り返ります。

「光はかなり明るく、水面にも映っていました。色も写真ほどではありませんが肉眼でわかりました。ロケットのおよその方向からシューっという音が聞こえました。距離からするとかなり遅れて聞こえるはずですが、実際に聞こえました。原理はよくわかりません」

では、幻想的で雄大なイプシロンロケット発射の動画をお楽しみください。

(訂正)
撮影場所は「国頭村」ではなく「大宜味村」の誤りでした。1月24日に訂正しました。

◇佐藤ひろこ(琉球新報Style編集部)

撮影者・KAGAYAさんプロフィル

星景写真家、プラネタリウム映像クリエイター

1968年、日本埼玉県生まれ。2006年に公開したプラネタリウム「銀河鉄道の夜」が全国各地で上映され大ヒット、国内をはじめ欧米・アジアといった累計100館を超えるプラネタリウムで上映され、観客動員数100万人突破という金字塔を打ち立て現在も動員記録を更新中。2011年、水樹奈々のコンサートにおいて東京ドームの天上に映像を投影する演出を手掛けた。2013年、オーチャードホールにて開催された冨田勲コンサートでは壁面に映像を投影する演出を担当。一方で星景写真家としても人気を博し、写真集「星月夜への招待」「天空讃歌」「悠久の宙」を刊行。Twitterのフォロワーは約50万人を超える。天文普及とアーティストとしての功績をたたえられ、小惑星11949番はKagayayutaka (カガヤユタカ)と命名されている。花巻イーハトーブ大使。