沖縄美人(15) 逃げ出したいときこそ信じて進む タレント東由希惠さん

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台湾と沖縄にルーツがあるタレント東由希惠さん。明るく伸びやかな笑顔が印象的ですが、美味しいものがあるとタイミングよく現れる〝くぇーぶー〟の異名も。ラジオにTVに司会にと、マルチな活躍を続ける彼女の素顔に迫ります。


人生を変えた出来事は?



私のターニングポイントは2つ。2003年に女優を目指し上京したことと、2009年に沖縄に戻ってきたことだと思います。幼少期はキョンシーのテンテンがライバルだと思っていて、その頃から芸能界に憧れていました(笑)。16才の頃、岩井俊二監督の「スワロウテイル」という映画を観たことがきっかけで、女優になりたいと思うようになりました。

でも、厳しい家で反対もあったため、夢を追えず、高校卒業後は、次に興味があった心理系の専門学校に通っていました。それでも夢を諦めきれず、23歳の頃、宜野湾市の観光親善使節「はごろもレディ」にチャレンジし、選出されたんです。ストリート系女性ファッション雑誌「mini」(宝島社発行)のモデルオーディションにも最終審査まで残るなどこれまで落ち続けていたオーディションに通ったことがきっかけで「上京するなら今だ!」と一念発起し、女優を目指して上京しました。

アルバイトを掛け持ちしながらオーディションを受け、仕事をする日々が続きました。東京では色んな経験をし、たくさん揉まれました。辛いこともあったので東京が嫌いな時期もありました(笑)。

エキストラの仕事から、関東圏のTV番組「格闘王」のアシスタントとしてレギュラー昇格し、人脈や仕事の幅が広がり始めた上京7年目のある日、母が末期がんに侵されているという知らせがありました。沖縄に戻るかどうかとても悩みましたが、ある俳優さんから「女優は何歳になってもできる。本人次第だよ」と背中を押され、帰郷を決意しました。

母のことがなかったら、まだ沖縄に帰ってきていなかったと思います。今となっては大好きな東京で、沖縄では出会えない人やモノ、経験があったからこそ、何事もドンと構えられるようになり、危ない人を見極められるようにもなりました(笑)。東京でお世話になった方とは今でも交流があり、人の縁に恵まれたことも有難いと思っています。何より、上京後に「沖縄愛」に目覚めたことも大きいです。

母の病気をきっかけに29歳の頃、沖縄でまたゼロからのスタートを切りました。オーディションを受け、ご縁が繋がり、レポーターやパーソナリティー、舞台、イベント、披露宴の司会などのお仕事を頂けるようになりました。

ハッピーでいるためにしていることは?

好きな絵画を眺めたり、HIPHOPやCHARAさんなど好きな音楽を聴いたりします。ストレス発散に、音楽を聴きながら家の中で踊ることもありますね。幼少期にピアノを習っていたので、ピアノの音を聴くと心が落ち着きます。ライブも大好きで、1人でもよく行きます。百聞は一見に如かずの精神です(笑)。

座右の銘は?

「すべてはまわる」です。良くも悪くも全ては巡り巡ってくる、という意味で、ある時、ふっと心に浮かびました。

10代後半~20代は、夢と自分と人生を模索しながら、人の言葉に悩み翻弄される日々を過ごしました。アルバイトも数えきれないほど経験しました。女優を目指して上京する前に、3~4つのバイトを掛け持ちし、半年で上京資金を100万円貯めたこともあります。きつくて投げ出しそうになった時、「今辛かったとしても、やがて良いことがまわってくる」と考え、苦しい時は、自分に言い聞かせるように何度も唱えて乗り切りました。逃げ出したい時こそ、ここを乗り越えたら良いことが巡ってくると信じ、頑張っています。

理想の女性像は?


歌手のCHARAさんです。中学生の頃から曲も歌詞も可愛さも全部大好きです! CHARAさんを見ていると、年齢を重ねるのが怖くなくなりました。この歳になったらこうあるべきだという世の中の暗黙の了解に、以前から「年齢じゃない」と思ってはいたものの、お手本がいなくて漠然とした不安を抱えていました。CHARAさんは、女性として、母として、人として、ずっと輝き続けている私の理想です。

沖縄では玉城美香さんが最高です。妻として母として、仕事はもちろん家族や自分の将来のことを考え、現状に甘んじず、努力を惜しまず、成長し続ける。そりゃ愛されて売れるわ!と思います。いや、詳しいことは分からないんですけど(笑)

私には、60代の飲み友達もいるのですが、その方々は綺麗で、包み込む優しさや寛容さもあり、面白くて素敵な方たちなんです。その人らしさがにじみ出る美しさをもち、仕事、家庭、子どもを大切に、自分のやりたいことができている女性に憧れますね!


理想のパートナー、好きな人のタイプは?


包容力のある人です。月の性質が分かる太陽のような人。分かりやすく言えば、陰の部分が分かる陽の人。

些細な一言で傷つきやすく心配性な面があるので、大丈夫だよって笑って構えて頼りになる方がいいです。何があっても、私の味方でいてくれると思えるような人が理想です。全否定されることや、上から目線の偉そうな態度は嫌です。言うことがコロコロ変わり、どちらが本音か分からないタイプも苦手ですね。

芸能人では、能楽師で俳優の野村萬斎さんが好きです。伝統芸能を極めながらも、新しいことに挑戦する姿勢に憧れます。

落ち込んだ時の対処法は?


心をフラットにするために、映画やドラマを観ます。落ち込むとDVDや漫画を大量にレンタルして、数日間一歩も外に出ず、一気に全部観たりします。こう見えて実は気を遣うタイプです。争いたくない、不快にさせたくないという思いから、相手が求めているであろう反応をしてしまったり、嫌なことをされてもグッと言葉をこらえたり。時々、自分はカメレオンみたいだと思っています(笑)。

映画やドラマに出演している俳優さんたちは、その舞台に立つまでに大変な努力を積み重ねています。輝いている彼らに近づくためには、こんなことで悩んでいる場合じゃない、ぐだぐだしていたら目指すステージに辿り着けないと自分を奮い立たせて、気持ちを切り替えるようにしています。あと、私、ストレス食いするタイプなのでそれはやめたいです(笑)

今年は“自分に優しく”がテーマ。相手がどう思うかばかり気にせず、自分の気持ちを大切にすること。自分を解放して自分らしくいられるようにしたいです。


チャレンジしたいことは?


バラエティーだけでなく、真面目なお喋りをしながら、メインパーソナリティーとして自分の番組を持ったり、TV番組にもチャレンジしたりしたいです。見ている人が楽しんでもらえるものを作り上げていきたいです。沖縄には面白い高校生がいっぱいいるのでそんな子を紹介する番組や、沖縄のラッパーやDJなどを紹介する音楽番組、大好きな離島を紹介する番組、台湾の紹介番組もいいですね。

自分に嘘をつかず、正直に、直観に従うことが大事かと思っています。見知らぬおばさんから「あんたは勘が強い」と言われることがよくあるんですが、確かに、だいたい当たります。

「もう年だから…」などと初めから諦めず、自分の望む環境を自分でつくっていくことが大切だと思います。「無理だよ」といろんな人に否定され続けた私でも今やりたいことで食べていけています。夢を叶えることは何歳からでも遅くないと身をもって証明したい。自分が頑張って、より上のステージに上がることで、なかなか前へ踏み出せない方の背中を押したいです。

本業とは別に、書く活動もしたいです。実は私、詩の作品で入選したことがあるんです。陰の部分を表現した暗い内容の詩ですが(笑)。自分が感じた言葉で、誰かが救われたらいいなと思います。写真を撮ることも大好きなので写真展もやってみたいです。

イチオシ美容法は?



お風呂です! 湯船に浸かるとすごく体調がいいんです。むくみもとれて、心の疲れもとれる気がするので、ぼーっとしながら1時間くらい入ります。今住んでいる部屋には湯舟がないので、バスタブ付きの物件を探しています。誰かいい物件紹介してください(笑)。


東 由希惠(あずま・ゆきえ)

沖縄県宜野湾市出身。
台湾と沖縄のハーフ。 

2003年に上京し、2009年に帰沖。
現在、ラジオやテレビ、司会、ナレーションに舞台などフリーランスで活動中。

趣味は、写真を撮ることと文筆活動。音楽&映画鑑賞も幼少の頃から大好きで、現在は三線(古典)を修行中。2013年新人賞受賞。

【レギュラー】

ラジオ沖縄 http://www.rokinawa.co.jp/table
 ティーサージパラダイス(金曜パーソナリティ)
 グートゥーミートゥー(火水ラジオカーリポーター)
 ユーグラデーションタイムチョイス(火水ラジオカーリポーター)

琉球朝日放送 http://www.qab.co.jp/
 「あれよし」「それよし」「それもよし」(リポーター)

【SNS】

Instagram https://www.instagram.com/yukie_azuma

Twitter http://twitter.com/AZY10

Blog http://azy.ti-da.net/

 


【インタビュー後記】

目標に向かって突き進みながら、仕事にやりがいを見つけ、出会ったご縁を大切にしている東由希惠さん。どのような人生を送るのが自分らしいか迷う10代~20代を経て、ある程度社会を知り、徐々に見えてくる現実と捨てきれない夢との葛藤に悩む30代。

やりたいことは沢山あっても、なかなか出来ない環境への苛立ちが募ることはきっと誰にでもありますよね。ジレンマに苦悩しながらも、自分の好きなことに打ち込んでいる東さんの姿は心強く映り、やりたいことにチャレンジし続ける姿勢がまぶしく感じられました。自分が夢を追いかけ続けることで、誰かに元気や勇気を与えたいと語る姿が印象的でした。

(記事、写真 朱瞳碧晃)

 



朱瞳碧晃(あやとうみき) 

ビューティーライター、フォトグラファーとして活動。美魔女フォト(ヘアメイク込)、出張撮影、HP・広告用の商用写真撮影やセールスライティング代行を行う。

リポーター経験より、白霧未來でイベントMC、披露宴司会としても活動中。



(月1回掲載)



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