日常の「サードプレイス」でありたい 沖縄県産本☆ バックヤード便り[48]

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第48回 日常の「サードプレイス」でありたい

 

7月に入り、あっという間に夏休み!…と思っていたら、台風や雨続き、梅雨が戻ったような毎日。本格的な夏にはもう少し時間がかかりそうですね。

悪天候の日も本屋を訪れるお客様は、意外と多くいらっしゃいます。時間をかけて本を選び、併設のカフェでコーヒーを飲みながら読書する。外に出られない一日、のんびり過ごせる場所として選んでくださる方々を見ると、こちらの方が幸せな気持ちになります。

「くじらブックス&ZouCafe」は本屋スペースのすぐ横に、20席ほどのカフェコーナーを併設しています。当初本屋だけの予定が、家族や知人の協力を得て、カレー・コーヒー・デザート類・ビールまで飲める飲食スペースを作ることができました。実際開店してみると、カフェと本屋は「りんごとはちみつ」のように、ぴったりな組み合わせでした。それは「本が完成する」瞬間を目の前で見ることができるからです。



本は、著者が書いたら完成ではありません。編集・デザイン、印刷・製本、流通を経て、本屋店頭に並び、さらに読者の手によって選ばれ、購入され、読まれることで、その人の中に何かしらの発見や考え方を生み出します。書き手の表現が読み手に届き新しい何かを生んだ時、本は完成したと言えるような気がします。本に携わる者として、カフェで読書に耽るお客様の姿を見ていると、「今この瞬間、本が届いているんだ」としみじみ嬉しくなってしまいます。

カフェコーナーは、読書だけではなく様々に利用されています。近所の方々がお茶をしながらお喋りしたり、中学・高校生の子どもたちがかき氷を食べながら勉強したり。開店から5カ月ほど経ち、気軽に寄れる場所として少しずつ馴染んできたように感じます。

夜の時間帯も、仕事を終えたとおぼしき方々が食事や本の購入にいらっしゃいます。会社員の頃、寄り道したくても仕事終わりにはほとんどが閉店…という自分自身の経験から、ギリギリ間に合いそうな20時まで営業しているのですが、一人だったりカップルだったり、時にはウォーキング中の方が「気になってたのよ」と入ってきてくれます。楽しんでいただける様子を見ると、開けていてよかったと毎回思います。

家・職場・学校など日常で長く過ごす場所以外に立ち寄れる、居心地よい場所を「サードプレイス」と呼ぶそうです。

日常のすぐ隣にある、ちょっと変わった一息できる場所。

まちの本屋や近所のカフェは、昔も今も、変わらず必要とされている。そう実感する毎日です。
 



渡慶次 美帆(とけし みほ) 1984年生まれ。豊見城市出身。大学卒業後、株式会社ジュンク堂書店入社。池袋本店・那覇店勤務を経て、2015年小さな本屋「くじらブックス」として独立。那覇市・松川で店舗営業の後、2018年2月八重瀬町屋宜原にて「くじらブックス&Zou Cafe」オープン。電話&FAX:098-998-7011 営業時間:11時〜20時(主に火曜休)

電話&FAX:098-998-7011 営業時間:11時〜20時(主に火曜休)


 


くじらブックス&Zou Cafe  
http://kujirabooks.blogspot.jp/


 


くじらブックスでは夏休み2つのイベントを開催します!

7月28日(土)14時〜(約30分)
「わくわく♪かみしばい」読み手:入慶田本昌義さん
参加費無料・定員30名

8/5(日)9時半〜(約60分)
「ミニ面シーサーづくり」講師:濱子末子さん(濱子陶器)
1人1500円(要予約)・定員25名

詳細はお気軽にお問い合わせください。
ご家族でもお1人でも大歓迎です。
 



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