ちゃんぷるーだけじゃない! ヘチマとパパイアのこんな食べ方知ってた!?【島ネタCHOSA班】


この記事を書いた人 仲程 路恵

パパイアとヘチマがおいしい季節ですよね。ちゃんぷるーとみそ煮以外でも食べられますか? 料理のバリエーションを増やしたいです。

(今帰仁村出身・40代主婦)

はて? パパイアとヘチマを、ちゃんぷるー以外の食べ方で食べるなんて、考えたことがありません。でも何だか面白そうなので、さっそく調査開始です!

手軽に作れる3品

霜鳥美也子さん

調査員が向かったのは、コンサートギャラリーホール喫茶室「アルテ崎山」。ここは、しろうとからプロまで、芸術一般を愛する客が足しげく訪れる店ですが、「店長がつくる創作料理がうまい」と大好評なので、何かヒントが得られそう。

お店のドアを開けると、店長の霜鳥美也子さんが迎えてくれました。こちらでよく作るのは「ヘチマの冷製ゴマだれ」、「ヘチマの天ぷら」、「パパイア炒め」だとか。

まずは「ヘチマの冷製ゴマだれ」。ヘチマをタテ6~8等分、横は適度に切り、1分ほど湯がきます。表面が緑色のうちに氷いっぱいのボウルにのせて少し冷やしたら、だしつゆ(市販のめんつゆでOK)にサッと漬けて、終了。「これはねぇ、夏バテして1人で2本分食べた人もいます。鮮度の良い小ぶりなヘチマを選ぶのがポイントです」と霜鳥さん。

「ヘチマの天ぷら」は、横1㌢弱で輪切りにしたヘチマを、小麦粉、米粉、水を溶いた揚げ衣にくぐらせて、サッと揚げます。「この食べ方、はじめて食べた!」と言われることが多い人気料理だそうです。

「パパイア炒め」は、パパイア、人参、カマボコ、ピーマン、パプリカなど季節の野菜を一緒に炒め、味付けは自家製だしと塩コショウだけ。
「3つの料理とも、食卓のアクセントとして使えます。最近は、洋風のお野菜などが流行していますが、お料理の香りや食感、味を楽しむことを忘れないようにしたいものです」と、霜鳥さんは次々とすてきな食のお話を聞かせてくれるのでした。

ヘチマの冷製ゴマだれ。夏バテにもオススメ
ヘチマの天ぷら。斬新ですが美味!
パパイアの炒めもの。シンプルな分、野菜の味を堪能できます

ヘチマにパスタ?

(左から)町田直美さん、町田さんの娘でスタッフの布紀さん、孫の紗千ちゃん

調査員が次に向かったのは、宜野湾市立博物館の通りに位置する「自然パスタ茶房ZumZum(ズムズム)」。こちらでは、店長の町田直美さんが大好きな野菜を皆に食べてもらうために、メインのパスタ料理に、とことん野菜を使用しているので、何か変わった手がかりが得られそう。

町田さんの孫で、生後6カ月の紗千ちゃんをあやす笑い声がこだまするなか、さっそく作ってくれたのは「とんちんかんスープ」。なんだか、とってもいい匂い。「薬草が3~4種入った薬膳スープに、パスタとたっぷり野菜、ナーベーラーが入っているんです」。ほほー。ヘチマはパスタにも使えるんですね!

とんちんかんスープ。ヘチマをベースに、野菜がたっぷり入ったスープスパ

「野菜は何でもパスタに使えますよ」と町田さん。聞くと、「とんちんかんスープ」はヘチマ以外にも野菜がたっぷり入っているらしく、ニンニク、玉ネギ、人参、シメジ…と数えきれないほど。「この料理は、代謝を上げて体の毒出しをさせるためのスープスパなので、いっぱい汗が出るし、毎週このメニューをねらって食べに来る人もいるんです」。そして「料理は、塩コショウだけで十分。それから、野菜を食べるだけでは健康になりません。食べるためには『消化力』も必要。大きな運動でなくとも、ストレッチや散歩などで健康を維持したいものです」と、町田さんは満面の笑みを浮かべます。

食を通じて体はつくられ、食が体を制する―。「日々の食生活をもっと大切にしなきゃ」とあらためて実感し、帰路をたどった調査員なのでした。

(2018年7月19日 週刊レキオ掲載)

アルテ崎山
那覇市首里崎山3ー34
[電話]098(884)7522

自然パスタ茶房「ZumZum」​
宜野湾市真志喜1-22-24
[電話]098(898)6577