本が誘うまだ見ぬ世界 沖縄県産本☆ バックヤード便り[51]

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第51回 本が誘うまだ見ぬ世界

 

この10年ほどで私の住む那覇の町はすごい勢いで変化し続けています。正直、見慣れた光景が変わっていくことに寂しさを感じています。その中でも県立図書館のリニューアルに伴う閉館のニュースはかなり衝撃的でした。そのことを知ってから、閉館前に最後もう1度足を運ぼうと思っていたのについつい行きそびれてしまい今、後悔中…。

「わかったさん」、「おちゃめなふたごのシリーズ」から赤川次郎、東野圭吾に林真理子、石田衣良などの作家や、週刊誌や六法全書(もちろん読破していない!)まで図書館で出合い、わたしの世界は広がりました。

自宅から歩いて行ける距離に大きな図書館があるというぜいたくを、なくなった今ひしひし感じています。その環境が少なからず影響したのか私は書店で働く身となり、毎日本に囲まれ過ごし日々思う事があります。書店にもたくさんの本があり、その世界は広い、広い!読んでいない本は膨大で終わりはない。それは多分お客さまも同じはず。まだ見ぬ世界を見つけるお手伝いをできたと感じた時、心の中でガッツポーズしたり、逆に私が教えていただくこともあります。しかし書店は図書館とはもちろん違うので、どうしても新刊やメディアで取り上げられた話題本をメーンに陳列されていきます。そんな入れ替え激しい書店売場の中で個人的にオススメの1冊や忘れられた? 名著を常設するのはなかなか厳しいものなのです。

そんな中、毎年夏恒例の大手出版社による文庫フェアが開催中です。このフェアでは各出版社のベストセラーや文豪の名作などがラインナップされ、各書店の比較的目立つ場所に陳列されます。主に夏休みの学生さんメーンのフェアなので若年層寄りの作品が多めですが、中には渋いタイトルもあり大人の方にも手に取っていただきたいフェアになっています。上・下巻の作品や普段読まないジャンルなど、文庫という価格と大きさの手軽さにチャレンジしやすいのではないでしょうか。


宮脇書店南風原店で開催中の「文庫フェア」

ちなみに私の推薦文庫を3点ほどご紹介。三島由紀夫『不道徳教育講座(角川文庫)』、平安寿子『こっちへお入り(祥伝社文庫)』、村上春樹『スプートニクの恋人(講談社文庫)』あえて文庫フェアに入っていない作品を選んでみました。店内をゆっくり回って未開発ジャンルの1冊探してみませんか?



又吉 恵(またよし・めぐみ)1981年、那覇市生まれ。那覇西高出身。宮脇書店南風原店勤務。



宮脇書店
http://www.miyawakishoten.com/store/miyawaki/kyushu_okinawa/okinawa/

 




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