一度見たら忘れられない 青ひげ、美声のインパクト「平川のおじさん」誕生秘話

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 キャラと歌唱力のギャップで人気に 

複数のキャラクターを演じ分けながら美声で歌ううるま市出身の歌手、平川美香さんをご存知だろうか。「平川のおじさん」など、歌手という枠にとらわれないユニークなパフォーマンスで注目を集め、テレビ出演を果たすなど話題の人物である。現在東京を中心に活動している彼女が、来県するタイミングに合わせてインタビューを行うことができた。エンターテインメント精神に溢れる、平川さんの人物像について紹介する。​



那覇市泉崎の琉球新報本社 撮影:村山望

「平川のおじさんで来ちゃったんですか!!」

10月某日、レキオ編集部が平川美香さんとの取材を設定した時間に、待ち合わせ場所に現れたのは「平川のおじさん」というキャラクターにバッチリなりきった本人。那覇市の街中に突如現れた青ひげメークの釣り人は、道ゆく人が思わず二度見してしまうような異彩を放っていた。取材場所で衣装替えやメークをするものと思っていた記者は、いきなり衝(笑)撃をうけてしまった。



4つのキャラを変幻自在



「平川のおじさん」は妄想の中で生まれた釣り人のキャラクター。「沖縄」の刺繍がされた使い込まれた帽子、青ひげ、「空気を吸いやすいように」(?)広がった鼻の穴、釣竿、クーラーボックスが特徴のキャラクター。「実は一回も釣ったことがない」という設定も

釣り人やお笑い芸人ではありません。歌手です!

「身長157㌢、体重70㌔。歌って踊れるぽっちゃりさんとして活動しています!」と話し始めた平川美香さん。現在、「平川のおじさん」を含め4つのキャラクターを使い分けて活動している。しかしこれらのキャラは、ライブのパフォーマンスのために生まれたわけではない。

「東京から、江ノ島の海に遊びに行く機会があったんです。沖縄の人ってあまりビキニとか着ないじゃないですか。でも海らしい格好はしたいな、と思い、釣り人になりました(笑)。音楽活動とは関係なくみんなを楽しませたい、という気持ちから始めたんです」

プライベートで楽しんでいたキャラへの扮装を、音楽活動にも取り入れるようになるきっかけは、友人との電話だったという。東京に活動の拠点を置いて2、3年は、芸能事務所の面接やオーディションを受け続けるという生活だった平川さん。しかし、なかなか結果が出ず、落ち込んでいた時に、友人からかかってきた一本の電話が転機になった。「リハビリを頑張っていた友達だったんですけど、『みーかー、歌って』とお願いされました。2月のとても寒い日に泣きながら電話越しに歌ったんです。歌をあきらめて、沖縄に帰ろうと思っていた時だったんですが、自分の歌がその人の活力になれると気づきました」

この経験が平川さんを勇気付け、「他のアーティストがしないことをする」というインスピレーションを与えた。さまざまなキャラでのパフォーマンスをするというスタイルはここから始まった。



夢をあきらめずに



八百屋のみっちゃん。ライブではショートコントを行う

「いとこがHYのいずみー(仲宗根泉さん)なので、比べられることもあり、正統派ではない活動を批判されることもありました」という平川さん。おじさんに扮することに悩んだ時期もあったそうだ。しかし、あとで後悔したくないとの一心で活動を続け、小さいイベントなどにも精力的に参加したという。また、移動の際も平川のおじさんの姿で電車に乗るなどし、徐々に知名度を上げていった。

「芸能関係者の目に止まることが難しいのなら、まずは大勢の人に平川美香を知ってもらえばいいんだ!」。そんな思いでの活動が功を奏し、テレビ出演を果たすまでに至った。歌手になろうと決め、東京に出てから8年目のことだった。

「あきらめなくてよかったなー、と本当に思います」と語る平川さんの姿が印象的だった。



目標は紅白!



レディブブ。全身網タイツで激しく踊る少しセクシーなキャラ。知人の結婚式の余興で誕生した

最後に今後の目標について聞いてみた。

「紅白出場です! HYが紅白に出場したとき、いずみーがおばあちゃんを会場に連れて行ったんですが、今度は私が連れて行きたいと思っています。『2回も紅白の会場に駆けつけたおばあちゃん』にしてあげたいんです!」

地道な活動から、知名度を得た平川さん。今後も彼女のユニークな活動から目が離せない。

(津波典泰)




初のソロアルバム
「平川のおじさんです。」好評発売中!
レコチョクiTunes 他有名ストアー配信開始



(2018年11月8日付 週刊レキオ掲載)




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