3+5=ピンクの卵???遊びながら考える「命の海」と「暮らし」のつながり


社会
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ピンク色の卵を放出するミドリイシの仲間=2018年、名護市の大浦湾

毎年「3月5日」前後って、何ウィークか分かりますか??ヒントは・・・海にまつわるあの生き物。あと・・3と5を声に出して言ってみると・・・さん、ご。そう、「サンゴ礁ウィーク」なんです。サンゴ礁の保全と再生への参加を呼び掛ける「サンゴ礁ウィーク」。海に囲まれた島国・日本の中でも特に沖縄はサンゴとの関わりが深い島。そんな島から、楽しく遊びながらサンゴについて学べるあるモノが誕生しました。

あるモノとは・・・。
じゃん!

サンゴスゴロクです。
アップはこちら。

コラボで誕生

スゴロクはサンゴの産卵からスタートし、サンゴを取り巻く現状や課題、解決策がコマになっています。進んだり、戻ったりしながら自分の暮らしと自然のつながりを考えることができる仕組みです。

このスゴロクは、もともとは沖縄で海の環境教育に取り組んでいる「あーまんシアター」の鹿谷麻夕さんの発案。大判の布地やTシャツを使ってスゴロクを作っていました。これを知った子育て応援フリーマガジン「たいようのえくぼ」を発行するNPO法人たいようのえくぼ理事長の保志門るり江さんが、イラストレーターのCREAMY BOUQUET(クリーミーブーケ)さん、サンゴに優しい日焼け止めを販売するジーエルイー合同会社代表の呉屋由希乃さんに呼びかけて、コラボレーションで誕生しました。

メンバー4人(前列右から時計回りに)呉屋さん、鹿谷さん、たいようのえくぼ理事長の保志門さん、CREAMY BOUQUETさん

保志門さんは「2017年に紙芝居づくりで呉屋さんとコラボレーションしました。遊びながらもっと子ども達にサンゴについて伝える方法はないかと思っていたところ、鹿谷さんの活動を知り、みんなに呼びかけて今回のスゴロクが誕生しました」と話します。サンゴに優しい日やけ止めを広めるため国内外を飛び回る呉屋さんも「かわいいって思うイラストや、遊びながら学ぶってとても大事。環境を守るためには色々なアプローチ方法が大事」とコラボを喜びます。

明るく楽しくが第一歩

専門家の立場から制作に携わった鹿谷さんは「『サンゴを守るために何ができるか?』と問われてもすぐに答えられる人は少ない。『サンゴが何に困っているか』を知ることが第一歩になる。地球温暖化を防ぐために省エネをしようとか、海洋プラスチックゴミを減らすためにゴミのポイ捨てをしないとか、困り事が分かると、できることも分かってくる」と語り、日常生活でひとりひとりが始められる小さな一歩を知るきっかけになればとの思いをスゴロクに込めました。イラストを担当したCREAMY BOUQUETさんは「身の回りのことから、そして、楽しく環境のことに取り組めるよう楽しさや明るさをイメージした色使いにした」と話しました。

スゴロクは、フリーペーパー「たいようのえくぼ」ポケット浦添版(vol.2)に掲載しているほか、
たいようのえくぼのHPからダウンロードもできます。
ダウンロードはこちらから→(https://bit.ly/2IvqLMp
サンゴ礁ウィークに合わせたイベント情報はこちら(沖縄県サンゴ礁保全推進協議会HP)→https://coralreefconservation.web.fc2.com/sangoweek/sangoweek2019.html