小澤征爾と共演したジャズピアニスト大西順子の音色は…


社会
この記事を書いた人 仲程 路恵

芸大教授でジャズピアニスト久万田晋さんに聞く

日本を代表するジャズピアニスト・大西順子さんのコンサート「大西順子トリオ」を3月9日(土)午後7時から、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催します。

ニューヨークでジャズピアニストとしてのキャリアを始め、小澤征爾さんのオーケストラと共演するなど、多様なステージを経験してきた大西さんの1996年以来となる2回目の沖縄公演です。

公演の前に、自らもジャズピアニストとして演奏活動を行っている、久万田晋さん(沖縄県立芸術大学附属研究所・教授)に大西順子さんについてお聞きしました。

聞き手:本村ひろみ(ラジオDJ)

「女性のジャズ・ピアニストは一般的にしなやかな演奏をする人が多いが、大西順子さんを最初に聞いたときは硬質なプレイに驚いた。こういう風にプレイする女性ピアニストはそういないなと感じました」と語る久万田さん。

大西順子さんは、現代のピアノトリオでは演奏しないような楽曲にも挑戦し、大胆なアレンジを取り入れた演奏を行います。また、彼女は現代的なジャズだけではなく、オールド・ジャズも研究・演奏しています。久万田さんは「大西さんは、100年を超えるジャズの歴史をたどらなければその本質を理解できない、という考えをもって音楽に臨んでいるように感じます」と分析しました。

またジャズは即興の演奏となっており、アレンジが演奏の度に違ってくるなど、その場限りの楽しみ方があります。「ピアニストは、他の楽器と違って自分の楽器を会場に持っていけないので、毎回初めて出会うピアノと向き合うドキドキ感があります。琉球新報ホールのピアノはとてもいいと聞いているので、どのような音になるのか楽しみ」と久万田さんも胸を躍らせます。

最後に、当公演の楽しみ方を聞くと、「今回はピアノトリオでの演奏なので、それぞれの楽器同士がどのように対話しているかを感じて楽しんでほしい。あまりかしこまらずに、リラックスして聞いて楽しんでください」と、初心者でも楽しめるジャズライブへの心構えを教えてくれました!

3月9日(土)午後7時(開場6時半)、琉球新報ホール
前売り6,000円(当日500円増)全席指定※未就学児の入場不可
プレイガイド/琉球新報社(本社、中部支社)、ファミリーマート(イープラス)、デパートリウボウ、コープあぷれ
琉球新報社営業局☎098(865)5200(平日午前10時~午後5時)