世界中で数億人が虜になる大迫力の競技が沖縄にも!

  • 沖縄県全体
このエントリーをはてなブックマークに追加


プレビューeスポーツ、体験してみた。→一瞬の応酬に胸が高鳴った。

電子ゲームの腕前を競う「eスポーツ」が盛り上がっている。県内でも大会が開かれ、eスポーツ専用の店が開店するなど盛り上がりを見せている。

小学校時代から結婚する直前まで休日は自宅で延々ゲームしていたおきた記者と、これまでほとんどゲームに触れてこなかったいしい記者が魅力に迫ってみた。





eスポーツは、2022年のアジア大会では正式競技となることが決まっているほか、日本でも今年の茨城国体で文化プログラムとして試合が行われる。「しょせんゲーム」と侮るなかれ。世界の競技人口は1億人を超え、観戦者はその数倍と言われる。将来的にオリンピックの競技として採用することを目指す動きもある。一瞬の隙を見逃さない反射神経や先の先まで読み通す戦略性など、多くのスポーツと相通ずる熱い競技の世界なのだ。


真剣な表情でモニターを見つめ、白熱する参加者=4月21日、糸満市西崎町のサムシング・フォー西崎

県内初のeスポーツ協会公認の大会「ITOYAかりゆしeスポーツ杯」が4月21日、糸満市のNBCサムシングフォー西崎で開催された。大会はどのような様子なのか。いしい記者が潜入してみた。

「え、なにここ?」。会場に足を踏み入れると見慣れない光景に驚いた。薄暗い空間でゲームの液晶画面に食い入る人々の姿。天井にある照明が会場を彩り、実況中継の声がマイクを通して響き渡る。ステージ上には大スクリーンがあり、左右にも大画面が設置されている。リーグ戦に挑む出場者たちの真剣な表情が映し出されていた。


真剣な表情でモニターを見つめ、白熱する参加者=4月21日、糸満市西崎町のサムシング・フォー西崎

ゲーム種目はサッカーゲーム「ウイニングイレブン2019」。前半5分、後半5分で2人1組のチーム戦だ。今回は35組70人が参加した。試合中、観客はどちらか一方を応援するのではなく、得点や好プレーのたびに拍手や指笛で盛り上がった。

うるま市から出場した「うるうらら」チームは「普段からゲームをしていて、遊びがてら出場しようと思った。目標は予選突破!」と気合を入れた。見事予選を突破し、ベスト4まで勝ち進んだ。

県eスポーツ協会の松永越代表理事は「沖縄は天候に左右されやすいため室内で楽しめるeスポーツの需要がある。沖縄の人はゲームが強い人が多く、今後県内からプロ選手が出てほしい」と話し、eスポーツ普及の可能性を期待した。

誰とでも分け隔てなく、いつでも楽しめることがeスポーツの魅力。大会には子どもから大人まで出場しており、親子連れや外国人の姿もあった。年齢や言葉の壁を越えて「スポーツ」を楽しむ人々の姿を見ることができた。



ウイニングイレブンで対戦する参加者

テーブルを囲んでリーグ戦に挑む参加者

対戦を終えて、がっちり握手



那覇市松尾の「サンライズなは商店街」に今年3月、eスポーツ専門店「e-sportsLab」が開店した。20台のゲーム用パソコンを設置し、1時間300円でeスポーツが体験できる。初心者にも優しく教えてくれるという評判を聞き、2人で行ってみた。

eスポーツと一口に言っても、種類はさまざまだ。日本では格闘ゲームやスポーツ、レース、パズルなどのゲームが割とメジャー。世界では主観的な視点で武器などを使って相手と闘う「FPS」(ファースト・パーソン・シューティング)や少し引いた第三者的な視点の「TPS」(サード・パーソン・シューティング)、複数人のチーム戦で敵の本拠地を破壊する「MOBA」(マルチプレイ・オンライン・バトル・アリーナ)などが盛んだ。賞金総額が100億円以上の大会もあるという。


ネットワークゲームを体験するいしい記者とおきた記者=4月25日、那覇市松尾のe-sportsLab(魚眼レンズで撮影)

2人は、TPSの「FORTNITE」(フォートナイト)をプレイしてみた。慣れないキーボード操作に少し苦戦したおきた記者だが、すぐに楽しくなってきた。文字通り右も左も分からず軽くパニックになっている後輩のいしい記者を、背後からひたすら攻撃する。「ひどーい」という抗議の声も無視。ストイックと非情は紙一重なのだ。

少し慣れたところで、無謀にもオンライン対戦を体験してみた。先ほどのことは水に流し、2人でペアを組んで、いざ挑戦。しかしアジア各地の猛者が集まる島でいしい記者は早々に敗れ、なぜか敵と遭遇せず予想以上に残っていたおきた記者もついに見つかり、あっさりと撃破された。上級者のプレーは攻撃だけでなく、身を守るための壁や高地を得るための階段の建設などを同時に素早く行う。おきた記者は幼いころに初めてプロ野球を生で見た時と同じような感想を抱いた。「すごい。かっこいい」

マネジャーの上江田七洋さん(33)は「競技人口が増えて、トッププロがどんどん出てくれば環境も大きく変わる。まずは体験してもらいたい」と話す。同店では12日に初心者向けの講習会の開催も予定している。




4月28日に那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催された「e―SportsFes 1st」(主催・琉球新報社、特別協賛・日本トランスオーシャン航空)。県内では初めて、複数のタイトルの試合を一つの大会で開催する形式で開かれた。


ステージ上での対戦に勝利し、ガッツポーズする出場者=4月28日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

おきた記者も事前にエントリーし、意気揚々と会場へ。ところが張り詰めた緊張感と明らかなレベルの差を目の当たりにし、原因不明の腹痛であえなくリタイア。一観客として純粋に楽しむことにした。

大会では格闘ゲームなど5タイトルで選手が日ごろ鍛えた技を競った。華々しい連続技や数手先を読む戦略性に感心し、決勝戦での大逆転勝利に気がつくと手に汗を握っていた。実況が口にした名言「やり込みは裏切らない」がすとんと腑(ふ)に落ちる。対戦後に、相手をたたえる爽やかさも一流スポーツ選手と共通するように感じた。


ゲームコントローラーを巧みに操る

多くの来場者でにぎわうeスポーツフェス会場

勝利の瞬間、満面の笑みがこぼれる

熱戦を終え、緊張の糸が途切れる

ストリートファイターVアーケードエディションを制した「ただの超暇人」さん(24)は、このゲームのオンラインで得られるリーグポイント(LP)を約14万ポイント保持しており沖縄で1位、世界でも100位前後に入るという。「沖縄1位は達成できた。今度は誰もが知っているような大きい大会でベスト8に入りたい」と次の目標に向けた意欲を語った。


(2019年5月12日 琉球新報掲載)

 



前の記事『古事記』の神々48柱がメッセー...
次の記事松田龍平 満島似美女と大喧嘩!誕...