その投稿、「ネタバレ」になっていない? 感動を投稿する前の配慮を忘れずに! モバプリの知っ得![100]


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みなさんは「ネタバレ」という言葉をご存知ですか?

ネタバレとは、映画やミステリー小説などの重要な結末を暴露してしまう、ネタばらしの事です。

ネットでは、「投稿」ボタンを押すと、誰のチェックを受けることなく文章や画像が掲載されます。そのため、深く考えずに投稿したものが後から問題になることもあります。

その中の一つが、「ネタバレ」です。
軽い気持ちで投稿したことで、誰かの楽しみを奪ったり、ひんしゅくを買うことになるので注意が必要です。

ネタバレって?

もう少し掘り下げて、ネタバレについて説明します。

ネタバレとは、前述したように映画やミステリー小説などで、事件の犯人や重要な展開をうっかり書いてしまうことです。
例えば「新作小説楽しかった。犯人が職場の上司だったのは意外だったけど」とSNSに投稿をすると、これから小説を見る人の「犯人は誰だろう」という、楽しみを一方的に奪うことになります。

一度ネタバレを見てしまうと、簡単にその内容を忘れることはできません。ネタバレした側に悪気がなくても、「ネタバレしていなかった時」には戻ることができないのです。

また映画や小説の物語だけでなく、ミュージシャンのライブツアーのセットリスト(曲目や順番)、あるいはライブ中のMCや演出などもネタバレ対象として扱われます。

ライブ初日に行った人が「アンコールであの曲やったよ〜」とうっかり書いてしまうと、これからライブに行く人の予想やワクワクを削いでしまうという事ですね。

こうした「ネタバレ」は何か基準で明文化されている訳でなく、その時々で変わります。

「映画の結末のネタバレは避けましょう」と説明しましたが、例えば今から35年以上前に公開された『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年)の結末は、今となってはとても有名でもはや情報がパブリックになっているため、仮にネット上で言及したところで、「ネタバレだ!」と指摘されることもないでしょう。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

同じように、テレビ中継されているスポーツや選挙の結果などの公共性が限りなく高い重要な結末は、すぐに報道されて情報が広がるため、「ネタバレ」と分類し投稿を控える必要はないでしょう。

ひとえに「重要な結末」と言っても、タイミングや公共性によって取り扱いが変わるため、判断が少し難しいかもしれません。
しかし、現在リアルタイムで公開されているような映画やミュージシャンのライブツアー、発売間もない小説などの内容の結末を避けるよう意識すれば、大方のネタバレトラブルは避けられるでしょう。

ネタバレを防ぐ方法

どうしても「ネタバレ」含めた内容を書きたい場合は、専用のサイトを使うことをお勧めします。

映画であれば「Filmarks(フィルマークス)」、音楽であれば「LIVE Fans(ライブファンズ)」などです。

こうしたサイトでは、ネタバレ設定、セットリスト設定があらかじめできるようになっているため、見に来た人が「うっかりネタバレ」を限りなく減らすことができます。

一度こうしたサイトにネタバレ含む感想を投稿し、そのURLをTwitterにシェアするなどであれば、配慮が行き届いた運用といえます。

また、自分がこれから見る映画や小説のネタバレを防ぎたい場合は、Twitterなどの「ミュート機能」を使うことをオススメします。ミュート機能とは作品名や登場人物の名前、主演俳優の名前などの単語を設定すると、その単語が入った投稿は表示されなくなる機能のことです。

こうした設定を使って、ネタバレとの「衝突事故」を防ぎましょう。

フェイクニュースや誹謗中傷などの拡散・投稿は気をつけている人も、ネタバレは無自覚にやってしまいがちです。

感動や感想をシェアしたい思いが強いあまり、他の人の楽しみを一方的に奪わないためにも、ぜひ配慮してSNSを使いましょう。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」7月7日付けでも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

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 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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