バリアフリーでシンガポールを満喫 100cmの視界から―あまはいくまはい―(54)

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シンガポールに行ってきました!

チャンギ空港に着いて、タクシーに乗るために列に並ぼうとした時のこと、案内の人が私たち家族を一番先頭に通してくれ、まわりの人も道を開けてくれたのです。日本ではなかなかないことで感動しました。

優しい人ばかりのシンガポール。タクシーやグラブ(配車サービス)の運転手さんは車いすの扱いに慣れていて、畳んだり、載せたりを、すぐに手伝ってくれました。電車では私の子どもが立っていると、座っていた大人が席を譲ってくれました。

また、ハード面のバリアフリーもとてもすすんでいたのです。

道はでこぼこがなく、スロープが至る所についていて、車いすでもスイスイ。駅でも車両とホームの間に段差がほとんどないので、日本のようにスロープを用意することなく、車いすでもすぐに乗れます。

もちろんバスにもスロープがついていて、車いすの人が乗ろうとすると、バスの中の人たちがさっと動いてくれ、スペースを空けてくれます。

ほとんどの場所に車いすトイレもありました。

そして、驚いたことに、町中で車いすを押してもらっている高齢の方をたくさん見かけたのです。

友だちに聞くと、高齢者はヘルパーさんを雇うのが当たり前で、排せつをはじめとする身の回りのことやお出掛けをヘルパーさんとするそうです。経済的に余裕がある人しか雇うことはできませんが、手ごろな価格でヘルパーさんが雇えるので、それが主流だそうです。外国人労働者の受け入れが積極的な国だからこそのメリットですね。

しかし、障がい者のための制度が整っているわけではないそうで、実際生活してみるとまた新たな問題が生じてくるとは思います。でも旅行者として訪れるには最高の国でした。

蚊をはじめとする虫への対策も国が徹底して行っていて、南国なのに蚊に刺されることはありませんでした。どこのトイレもきれいで、治安がよくて、過ごしやすい!


車いすでも快適に楽しめて、きれいな国でした

外国旅行では気を張ってしまうことも多いのですが、安心してゆったりと過ごすことができ、私も子どもも楽しめました。

シンガポールには約2万人の日本人が住んでいて、日本のデパートやチェーン店もあちらこちらで見かけました。ありがたいことに、私の著書「ママは身長100cm」のトークイベントも開かせていただき、現地に住む日本人がいらしてくださいました。たくさんの方々と知り合えたのが何よりもよかったのですが、沖縄県人会もあると聞いたので、次回はそちらに顔も出せると嬉(うれ)しいです。



(次回は9月10日に掲載します)


伊是名夏子

いぜな・なつこ 1982年那覇市生まれ。コラムニスト。骨形成不全症のため車いすで生活しながら2人の子育てに奮闘中。現在は神奈川県在住。

 

(2019年8月27日 琉球新報掲載)

 



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