辺野古「再検証が必要」  立民・枝野代表インタビュー 


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「夏頃に沖縄での県連組織を立ち上げたい」と語る立憲民主党の枝野幸男代表=27日、那覇市内のホテル

 立憲民主党の枝野幸男代表は27日、那覇市内で琉球新報のインタビューに応じ、今夏にも沖縄県連を発足させることを表明した。また、同党が「ゼロベースで検証する」としている名護市辺野古の新基地建設問題について、工事を強行する安倍政権を批判し、改めて建設に否定的な姿勢を示した。インタビューの内容は次の通り。 (聞き手・吉田健一)

 ―新基地建設について、党内に設置した検証委員会の進捗(しんちょく)状況は。
 「専門家から話を聞くなど会議を重ねてきた。党として、とにかくいったん立ち止まって再検証する必要があると考えている。今の工事の進め方は強引なやり方で、住民自治の点からもおかしい。辺野古に基地を造る必要があるか疑問だ。安全保障の観点からも、新基地に抑止力があるか、そもそも抑止力とは何なのか、緻密に精査する必要がある。検証の際には、変化する安全保障環境を常にアップデートしなければならない。かつて民主党政権は、県民の思いに応えきれなかった。なぜ応えきれなかったかも含めて再検証が必要だ」

 ―日米地位協定の改定について、多くの県民は抜本的改定を求めている。
 「沖縄では米軍による事件事故が相次ぎ、住民の不信感は高まっている。党としても抜本的な改定を求める立場だ。今の日米同盟は対等な同盟関係になっていない。相手があることだが、言うべきことは言うことが対等な同盟だ。これまでの日本政府は米政府と少しも交渉してこなかった。強く求めることで動く余地はある」

 ―県内に支持基盤がない中、支持拡大に向けてどう展開していくのか。
 「26日に宮古島市でタウンミーティングを開催した。まずは県民の皆さんに立憲民主党を知っていただき、ネットワークを広げていきたい。9月には統一地方選があるので、夏にも沖縄県連を立ち上げたい。県連を立ち上げることで、党として沖縄に関わっていきたい。スタート時の規模よりも5年先、10年先を見据えて広がりを持つ組織をつくる。新しい人にも出てきてもらいたい」

 ―秋の県知事選にどう対応するか。
 「沖縄は『オール沖縄』の枠組みの中で前に進んできた。その枠組みの中で、党として役割を果たしていきたい」