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アルトマン氏、CEO復帰 オープンAI 取締役会も刷新


アルトマン氏、CEO復帰 オープンAI 取締役会も刷新 オープンAIを巡る構図(写真はロイター、AP)
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 【ニューヨーク共同=隈本友祐】対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を開発した米新興企業オープンAIは米西部時間21日、最高経営責任者(CEO)を解任されたサム・アルトマン氏の復帰で基本合意に達したと発表した。取締役会も刷新する。社員の大量離脱により開発に影響が出かねない状況だったが、混乱は1週間足らずで収束に向かう。
 対話型AIの開発はグーグルやメタ(旧フェイスブック)といった米IT大手が進めており、競争が激化。この分野で先駆的な存在のオープンAIは、提携するマイクロソフト(MS)とも協力し事態の収拾を急いだ。
 アルトマン氏は「復帰を心待ちにしている」とX(旧ツイッター)に投稿した。アルトマン氏と共に会長を退任していたグレッグ・ブロックマン氏もXへの投稿でオープンAIへの復帰を表明した。新しい取締役会は米セールスフォース・ドットコム元CEOのブレット・テイラー氏が会長を務める。サマーズ元米財務長官も加わる。米質問サイト、クォーラのアダム・ディアンジェロCEOは留任する。
 アルトマン氏と対立していた取締役の名前は、オープンAIが明らかにした新しい取締役会のメンバーにはなかった。
 アルトマン氏は17日に取締役会からコミュニケーション不全を理由に解任された。大口投資家の反発を受けて復帰が協議されたがまとまらず、20日にMSに入ることが発表された。しかし、オープンAIの従業員の約9割に当たる700人超が、アルトマン氏が復帰しなければ退社すると反発し、要求が通らなければMSに移籍することも示唆した。
 MSのサティア・ナデラCEOは20日に「アルトマン氏がどこにいるかに関係なく協力していく」と述べ、復帰を容認する考えを示した。