「非暴力ぎりぎり、沖縄の闘い」コザ騒動50年、那覇でシンポ 現在への水脈探る


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シンポジウム登壇者の話に耳を傾ける参加者ら=8日、那覇市のみずプラッサ

 コザ騒動発生から12月20日で50年を迎えるに当たり、季刊誌「命どぅ宝」編集部は8日、シンポジウム「コザ騒動~BLM(ブラック・ライブズ・マター)民衆蜂起の地下水脈」を那覇市の「みずプラッサ」で開いた。約60人がパネリストらの講話やクロストークに耳を傾けた。

 石原昌家氏、伊佐眞一氏、木村朗氏、鳩山友紀夫(由紀夫)氏、池原えりこ氏、喜納昌吉氏らが登壇した。石原氏は、戦後の米統治下での米軍による事件事故や「島ぐるみ土地闘争」に代表される民衆運動の変遷を解説した。

 コザ騒動について「非暴力と暴力の境目で、非暴力ぎりぎりの沖縄住民の闘いだったと位置付けたい」と述べた。

 伊佐氏は、琉球処分から現在までの歴史的な経緯を踏まえ「コザ暴動の特徴は日米両方に対するものであり、コザ暴動の物理的な行動は、現在の名護市辺野古ゲート前での直接的な行動にも根っこでつながっている」と分析した。

 登壇者はクロストークなどで、コザ騒動や沖縄を取り巻く安全保障問題などについて意見を交わした。1960年代の公民権運動や「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」運動にも触れ、コザ騒動とのつながりを探った。