「コロナ影響で」不正薬物の摘発減少、大麻押収は8.4倍 20年沖縄地区税関


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那覇空港

 沖縄地区税関は17日、2020年に県内の空港や港で押収した不正薬物の摘発件数を発表した。件数は19年比10件減の31件、押収量は同約15.1キロ減の約5.6キロだった。摘発件数は過去5年で最少となった。税関は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、航空便やクルーズ船が減便したことが考えられる」との見方を示した。

 覚醒剤や麻薬、向精神薬事犯の摘発件数が前年比で減少する一方で、大麻事犯の摘発件数は前年比2.6倍の16件、押収量は同8.4倍の約1792グラムと増加した。密輸形態別では国際郵便物の利用が26件と最多だった。税関は「新型コロナの影響で人の流れが減る中、郵便物を利用した個人使用目的の密輸が増加している。大麻事犯も大麻草だけでなく大麻樹脂などの大麻製品の密輸が全国でも増加傾向にある」とした。

 その他の密輸入事犯では拳銃1丁、偽造クレジットカード3件の摘発があった。