名護高生が留学生と英語で討論 SDGsなどテーマ「自信が持てた」


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英語でプレゼンテーションする名護高校フロンティア科の2年生ら=11月25日、名護市の万国津梁館

 【名護】グローバル社会で生きていくリーダーシップを身に付けてもらおうと、名護高校(辻上弘子校長)は11月24~26日の3日間、フロンティア科2年生77人を対象にした探求型学習プログラム「エンパワーメントプログラム」を名護市の万国津梁館で実施した。国内の有名大学で学ぶ留学生らと持続可能な開発目標(SDGs)などのテーマを英語で討論し、発表した。生徒たちは「海外の価値観を学べた」「英語で話すことに自信が持てた」と充実した表情を見せた。

 国内・海外教育研修や留学・ホームステイなど、グローバル教育支援に取り組むアイエスエイ(東京都)のプログラムで、県内の高校では初実施。名護高校フロンティア科はカナダでの研修を実施してきたが、コロナ禍で中止になった。フロンティア科主任の大城エリカ教諭は「生徒たちが刺激を受け、モチベーションを高められるような研修をしたかった」と話す。

 25日は「私のアイデンティティー」や「リーダーシップ」「SDGsの17の目標を理解し、解決策を考える」などそれぞれのテーマをグループごとに話し合い、海外の事例や価値観などへの理解を深めた。

 自主的に手を挙げて発表する生徒が多く、パキスタン出身の埼玉大学理工学部博士課程のセイヤード・アリフさん(30)は「積極的に学ぼうとする姿勢にエネルギーをもらった」と感心した様子。東京大学大学院で国際関係学を専攻するカメルーン出身のリンディス・タパンさん(32)も「生徒たちの英語のレベルの高さに驚いた。どんなテーマでも楽しんで話そうとする姿勢がいい」と評価した。

 フロンティア科2年の宮城要樹(もとき)さん(17)は「いつもなら知り得ないいろいろな国の意見を取り込む機会になった」、宮城美月(みつき)さん(16)は「将来留学や航空関係で仕事をしたい。今回のプログラムで英語で話すことに自信が持てるようになった」と目を輝かせた。

 (松堂秀樹)