「イマイユ」世界語に 旅行本に糸満漁民食堂の「バター焼き」レシピ


この記事を書いた人 アバター画像 大城 誠二
「イマイユのバター焼き」のレシピ。「IMAIYU」と記されている

 【糸満】糸満市西崎の糸満漁民食堂の「イマイユ(鮮魚)のバター焼き」がこのほど、ロンリープラネット社の食で世界を旅する本「From the Source」の日本編(全編英語)に掲載された。「IMAIYU BUTTER SAUT‘E(イマイユバターソテー)」とレシピを紹介し、世界にイマイユをアピールした。

レシピが掲載されたロンリープラネットの本「From the Source」を手にする玉城弘康さん=9日、糸満市西崎の糸満漁民食堂

 市出身のオーナー・玉城弘康さん(39)は「世界一読まれているという旅行本に紹介され、とてもうれしい。イマイユが海外の人に認知されて世界共通語となるよう、沖縄の魚のおいしさを広めたい」と語った。

 ロンリープラネットは、世界的な旅行ガイドブックを発行している。「From the Source」の日本編では、みそラーメンやたこ焼き、水炊きなど北海道から沖縄までの58レシピを紹介している。県内からはソーキそばとイカ墨汁も掲載された。

 糸満漁民食堂は糸満で捕れた鮮魚を提供し、メニューはタマンやシチューマチなど方言名で記している。「イマイユのバター焼き」はその日仕入れた鮮魚の中から客が選び、観光客からも人気だ。

 玉城さんは「イマイユ」の響きから興味を持ってほしいと、そのままの表記を本の編集者にお願いした。「沖縄の魚は『しまりが悪い』と言われるが、個性だと思う。バター焼きは、バターの油脂で沖縄の淡泊な魚のおいしさを引き出せる」と魅力を語る。

 「これからもイマイユのおいしさを伝えていくが、ぜひ家庭でもイマイユを食べてほしい」。玉城さんは力を込めた。(豊浜由紀子)