消費税率が10%に引き上げられるのを前に、最後の日曜となった29日、県内の量販店は多くの客でにぎわい、買い込んだ商品を両手いっぱいに持つ客の姿があった。来年4月の小学校入学に向けて早めに買い求める客でランドセルは例年比2倍を超える売れ行きで、ペット用品店ではペットシーツやフードを普段の2倍以上買う客もいた。
イオン琉球の各店では、ランドセルが例年比2倍を超える勢いで売れているという。3万~7万円台の値札が付いた高額商品だが、那覇市の事務員宮里紀子さん(57)は「増税もあって9月中に買う。値段が高いから差は出てくる」と早めに来店した。受け取りが10月以降になると新税率10%が適用されるが、「孫が好きな物を買う」と本人の意向を優先したい考えだ。
一方、那覇市おもろまちのペットボックスアニマルステーション那覇では、ペット用品などの入荷量を繁忙期から1・5倍に増やしたが、欠品する商品もあった。想定を超える多くの来店客が押しかけ、消耗品のシーツや大容量のフードを買い込んだ。
小型犬2匹を飼う那覇市の主婦金城育子さん(58)は「普段の倍くらい、1万円分は買った。犬も家族の一員で、食べる物は税率8%にしてほしかった」と嘆き、シーツ3袋とフード4袋を買い込んだ。猫4匹を飼う同市の会社員宮城治さん(60)は「無駄にならないよう、必要な物しか買わない」と冷静に話した。