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米軍の性加害 「目を向けて」 フィッシャーさん会見


米軍の性加害 「目を向けて」 フィッシャーさん会見 性被害に遭った際に迅速に加害者のDNAを採取する検査キットを紹介し、日本での対応の遅れを指摘するキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん(右)とジャーナリストの布施祐仁さん=4日、国会内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【東京】2002年に米兵による性暴力被害に遭ったオーストラリア人のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんと、ジャーナリストの布施祐仁さんは4日、国会内で会見を開き、日米地位協定の改定を求めた。ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による所属タレントらへの性加害問題に注目が集まったが、包括的な対応が必要だとし米軍関係者の性加害にも目を向けるよう訴えた。
フィッシャーさんは「日米地位協定が変わっていない。いくら叫んでも日本の政府が聞いてくれない」と批判。上川陽子外相との面談を希望していると話した。
布施さんは「日本政府は地位協定の問題に運用改善で対応しようとするが、結局は米軍の裁量に委ねられており、機能していない」と指摘した。
国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会の専門家は8月、日本政府に対し、ジャニーズ事務所の性加害問題への主体的対応を求めた。フィッシャーさんは、作業部会の来日前から部会の専門家らに面談を申し入れていたが、かなわなかった。
(明真南斗)